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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
13回目の偽アカシックレコードの世界=虚構の世界編
56/100

P2


「グッドモーニン! ……あれえ? 噂のイケメンの新人クンは?」




 一方その頃のオーサカ支部。


 大寝坊しながらも“噂のイケメン”のためにバッチリ化粧してきたキャサリンがようやく出勤してきた。




 金髪碧眼でグラマラスな女性だね。


 女性だけど声は元々のバリトンボイスだからギャップが凄まじいよね。


 初見なら腰を抜かしちゃうね?




「ささはらとねえさんは一緒にごはん行ったんじゃよ! ワシを置いて!」




 置いてけぼりにされた鎧戸導がキャサリンに泣きつく。


 この場合のねえさんは天平芦花のことだね。




 導は半年前にオーサカ支部に加入したけど、今となってはキャサリンの声で驚かないね。


 慣れって怖いね?




「よしよし♪ 可哀想な導っちにはキャサリンが奢ってあげちゃうね!」


「やったー!」




 キャサリンの能力は【縫合】だね。


 傷口を縫い合わせることでケガを治すっていういわゆる治癒系の能力。


 元々男性だったキャサリンが誰もが羨むナイスバディな美女に変貌したのはこの能力あってのこと。




 飛行機事故については第8話で篠原幸雄が解説してくれた通り。


 あれが“正しい歴史”で起こった出来事で、間違いではないね。




 キャサリンのこの容姿は亡くなった彼女の模倣なんだよね。


 過去を引きずる男って女々しくて嫌だねー。


 今は“女”だからいいか。




「グランマは?」




 キャサリンは築山蛍のことを“グランマ”と呼ぶ。


 おばあちゃんって年齢でもないんだけどね。


 オーサカ支部の支部長だからってところと、貫禄のある体型だからかね?




「それなんじゃけど、ささはらが変なこと言ったんじゃよ」


「新人クンが?」


「こほん。『築山支部長、出頭しましょう』だとか」




 咳払いをして『築山支部長、出頭しましょう』のセリフを声真似する導。


 導の能力は【変装】で、他人から見える姿をカメレオンみたく偽装できるからあとは声をどうにかしないといけないけどあんまり似てないね?


 成人男性のフリをするのは声変わりしていない導にはきついのかもね。




「グランマってなんか悪いことしたっけえ?」




 首を傾げるキャサリン。


 導はうんうんと頷きながら「ささはらは同じエアプレーン? に乗っただけの他人の命を奪っただとかなんとか言っとったんじゃ」と続ける。




「飛行機?」




 キャサリンが“エアプレーン”という単語に引っかかった。


 表情がみるみるうちに曇っていくね。




 そりゃあそうだよね?


 大事な大事なガールフレンドは築山の起こした事故で死んでるしね?


 殺されたようなもんだよね。




「そんで空気悪くなって、しぶちょーもブチギレたから、ねえさんがささはらをごはんに誘ったんじゃよ。なんじゃろなあの新人! そのあとしぶちょーも『体調悪いから帰ろうかな』って言ってワシをほったらかしで帰ったんじゃ!」




 人の気も知らない導はプンスカ怒っている。


 とばっちりだよね。


 本来のプランなら歓迎パーティーが開かれるところだったしね。




「ごめん導っち。キャサリンも用事思い出しちゃった」


「えええー!」




 キャサリンは財布から一万円札を取り出すと「これでなんか食べてね」と一言添えて導に押し付ける。


 思わぬ大金を受け取ってしまい「え? ええ?」と困る導を背に、踵を返してオーサカ支部を後にした。




 目的地はトウキョーの本部。


 過去の視える能力者、作倉卓の元。






【さあ! 雲行きが怪しくなってきたね!】



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