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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
13回目の偽アカシックレコードの世界=虚構の世界編
54/100

「Unite」


 この世界の設計は把握した。


 次は行動に移そう。


 具体的にどのようにバッドエンドのフラグを回避していくかだ。




 ところで“もう1人”のぼく。


 総平の奇想天外な話を鵜呑みにしてしまっていいのか?


 ぼくはマーベラスなので半分は理解できた。


 だが、心の底から納得できたかというとそれは違う。


 理解と納得には雲泥の差があるだろう。




(ぼくはぼくのことは信じている。


 しかし会って数分の総平は信じられない)




 そこでつまづいてるのね。


 第一印象から心象よくないもんな。




「13回目ともなると慣れたけど、最後のページまで進んで1ページ目――次のループへ進んだ時に登場人物の記憶はリセットされる。登場人物が最初から我が身に起こることを知っていたらおかしいからね。つよくてニューゲームかな?」




 あくまで本の中の世界だってことを念頭におかないとダメか。


 確かに1ページ目からその物語で起こる事件を全部知っているキャラ、ミステリーなら推理もクソもないもんな。


 本能寺が燃えるのを知っているのに本能寺から逃げない織田信長みたいな。




 ふむ。


 ここまでの総平の言動から鑑みるに「前回までのループではぼくと総平は親しかった」が「今回に切り替わりメモリーのリセットで」ぼくが忘れているだけと。


 この不恰好で精彩に欠けるおじさんとこのパーフェクトなぼくが知り合い?


 信じがたい事象だ。




(まあ、オーサカ支部の天平先輩の存在っていう共通項がなければ出会わないだろうな。


 ヒーロー研究課と本部って端っこと端っこみたいなもんだし)




 全ては作倉部長の掌の上なのでは?


 作倉部長はこの世界のキャラクターで唯一フューチャーを【予見】するお方だ。


 天平先輩とぼくとを引き合わせて、風車総平と知り合わせる。




(あ、でも、そんな回りくどいことをしなくても8月26日のあの場で総平のこと紹介すればいいんじゃね?)




 ぼくは選ばれたエリートだ。


 ヒーロー研究課などという辺鄙な部署の人間の言うセリフは聞き入れられない。


 それに、作倉部長もおっしゃっていただろう。


 ぼくをオーサカ支部に引き離したのはぼくがエクセレンスだから。


 この才能を支部で遺憾なく発揮してこの“組織”をより強固にしていくために必要な異動だと。




(エクセレンスだからじゃなくて秋月千夏から引き離すためな)




 それはそうと、総平はどうやって“もう1人”のぼくの存在を見破った?


 総平の名前は能力者のリストになかったはずだ。


 本部でもオーサカに来てからも“もう1人”のぼくの姿はぼくにしか見えていないようだった。


 見えているのなら指摘されてもおかしくない。


 こんなビューティフルな存在が2人もいて行動を共にしているのだから。




 そうそうそれそれ。


 それ聞いておこう。




「総平よ。なぜおれの存在を見破った?」




 見えるんだったらみんな見えていてほしいし。


 どっちがいいんだろう?


 今のおれってこの世界の篠原幸雄に取り憑いている守護霊みたいなもんじゃん。


 女の子から気持ち悪がられそう……。






【Unite】



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