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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
13回目の偽アカシックレコードの世界=虚構の世界編
53/100

「Lecture」


 なるほど?


 おれもこの世界をハッピーエンドにしないといけないからな。


 目的は一致している。




(この男を信じていいものか)




 そこだよな。


 なんかモテてて許せないし、それっぽいことを言っているだけかもしれない。


 探っていこう。




「2009年の8月26日スタートの2010年8月25日までの出来事が繰り返されていて、必ず能力者は全滅する」




 大正解すぎてわろた。


 どこで知ったのかは知らんけど。




 天平先輩は「またその話なん?」と呆れた顔をしている。


 この人は信じていないタイプか。


 本部でも信じてもらえなかったからな。


 親密度の問題じゃなくて、この世界の人たちがこの事実を受け入れないようにされているのかも。




 お前だけだよ。


 おれを信じてくれているのは。




「あのとき、全てを失った俺は最後のページを書き換えるべく“アカシックレコード”を創ったクリスさんに頼み込んだ。俺をその世界に入れてほしいと」


「お前も転生してきたって話?」




 最後のページを書き換えるとは、全滅エンドを避けて世界を救うとイコールでいいのかな。


 アカシックレコードが“正しい歴史”の本だからそんな言い回しになったんだろうか。




「この場合は転生というより転移かな。俺は死んでないよ」




 現実世界では行方不明扱いだろう。


 おれもそっちでお願いしたかった。




 いや。


 別に死んでもよかったから転生でいいか。


 おれは未練も何もないし。


 まあ、クリスさんが来なくてもどっちみち死んでいたけど。


 たとえ偽の“アカシックレコード”だとしても“正しい歴史”が記載されていることに違いはないから。




「さっき“繰り返されて”いるって言ったのは、これが本の中の世界だからだ。1ページ目から最後のページへ行って1年間。俺やクリスさんがあれこれ働きかけて多少の内容の変化はあったけど、結局は全滅エンドに辿り着いているのが前回まで」




 ほうほう。


 前回までってことは今回は違うと?




「今年は2021年だから今回が13回目の全滅回避チャレンジだ」


「2021年?」




 おれが死んだのは2010年だった。


 いつの間にか11年ぐらいぶっ飛ばされてる。


 11年経っているならもうちょっとスマートフォンとか車とか最新型になっていそうなものだけど。


 おれの見覚えのあるものばかりなのはどうして?


 本の世界だから?




「ああ、そうか。学生でもないと1年過ぎたっていう実感なかなかわかないよね。実際体験したほうがわかりやすいけど、今回で決着をつけたいから説明しておこう」




 わかりやすく頼む。


 天平先輩は話に飽きちゃったのか、たこ焼き器の片付けを始めている。




「この世界はループなんだけど、同時にサザエさん時空でもあるんだよ」




 え。


 えーっと?


 そうなの?




(“もう1人”のぼく。


 詳しく解説したまえ)




 わかった。


 サザエさん時空っていうのはなんというか、作中で1年経っても関係性や年齢が変化していない時空っていうの?


 小学5年生なら4月になっても6年生にならずに5年生だったり。


 誕生日を迎えてお祝いされても翌年同じ年齢で祝ってもらったり。


 でも現実の世界の時間は進んでいるから、作中で出てくるものが古臭くなったり。




(オーケー、それとなく理解した。


 長期連載作品における都合のいい設定か)




 2010年のおれは24歳だったから、現実世界で今年まで生きていたら35歳か。


 結婚してたらいいな。


 まあ、ただの妄想でしかないけど。




「“もう1人”の幸雄くんが今回に来たのにも理由はありそう」


「おれは殺されて、気付いたら本部のデスクで居眠りしてたからおれが選んだわけじゃない」




 その理由は転生先として今回を選んだクリスさんに聞くしかない。


 この世界のクリスさんに聞いても現実の世界のクリスさんの考えはわからんかも。


 おれのこと“モブ”って言ったぐらいだし。






【Lecture】


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