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レジスタンス  作者: 藍
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8話 純情な手紙

「ウラァ!(信念を貫き通す!)守るために命を張るとはそう言うことだぁ!」


誰かが否定した、だからってそれが間違いや偽物と断じて良いのか?自分が信じたものすら盲信出来ないならそこに信念なんてものは存在しない。


「幾度壊れようと、そこに育まれ続けるのが信念なんだ!」


ドガァーン!大きな音は鳴れど、一向に。


「ッグ!?」


「おいおい、信念がまだまだ込もって無いんじゃ無いのか?」


効く気配なし。


「そんな事象認めない!」


信念の強度が増していく。


「ふむ、多少はマシに成りつつあるがそれでもまだ足りない、揺らがない信念だからなんだ?まだまだ中を見切れてない、決意が緩いんじゃないか」


ピィン!デコピンで雑魚を蹴散らす。


「意志は時に技術すら超えるんだぜ!」


ドゴーン!自分なりに形を崩し、再構築した自分の力に変換した力を、否、意志を貫く。


「それが、意志?笑わせるなよ」


ピィン!どいつもこいつも手加減のデコピンすれば瀕死になっていく、灰髪は黒に近づくいてしまうほど、興醒めだ、だがしかし、まだ根性があるやつも居る。


「はぁ〜」


倒れないと言う意地と執念、狂気が強ければ強いほど、身体能力が物理的制約を無視している(様に見える程)向上するという、言うならば精神論が自身を取り巻く現実に侵蝕する。


「(拝啓、高校生の、否、未来の僕へ、覚えていますか?小学生の頃に書いた未来の自分へ向けた手紙を、未来の僕は一体どんな強さをしていますか?どんな鍛錬をしていますか?どんな動きをしますか?)」


未来予測、否、それは理想への道、それを成し遂げる為の未経験の事態への経験済みと言う捏造、記憶の改竄、肉体は加速度的に存在しない年輪を刻み込む。


「前借りだぜ、未来からの」


ドガァーン!相手は強く成り続ける、だがしかし、それでもしかし。


「手に入れたから、存在しない実感をあたかも今しているかの様な覚醒感、無意味なんだよお前らじゃ」


「ッグ!?(これでも勝てないってのか!)いやだ、俺はその結果を否定する!否定し続けてやる!意志が続く限り反証して、反証して、お前に勝つ!」


意志が何か、決意とは何か、そのような形而上学的・精神的な要素は抽象的だから理解に多少の時間を要するだろう。


だが彼は堂嶋と言う絶対的、まるで命題の如く堂嶋は堂嶋だから最強で在るとでも言うよなものを相手にして限界値レベルキャップが外れていた、故に感覚的に、直感的にでは有る、理性ではまだ捉えきれてないものが指先に触れつつ在った。


「意志とは、定むるもの、決定、するんだ!」


腕を振る速度が甚大なのではない、その攻撃速度という数値そのものがこの男の断固たる決意から決定された意思で決まることを、物語る、だがしかし。


「グハァ!?(いつ殴られた!)」


ドガ!


「まだまだだな」


バタン、敵は倒れる。


〔打たぬ打撃〕堂嶋のパンチ、殴るという動作をする前に、相手は殴られている、という実相が堂嶋やそれに関する不良跋扈な者達の現実のルールとして書き換わったが如し拳、実際実態は堂嶋からして見れば物理的(形而下的)なもので有るが、それでも領域が違えば必然的に相手は捉え切れないものだろう、殴る、そんな現状に直面しようが何が起こったかなど分かりよう筈もない。


「将来が楽しみな卵ばかりだな」


数人、数十人、数百人、数千人、数万人、、、それらが命を燃やしたから?費やしたから?、、、だからどうした?総量が、桁が違う、格がどうだの、もはや領域が違えば意味も無く、格に縛られるものなど領域が一段上がった、ただそれだけでも違うだけですら何も出来なくなる。


「随分な化け物だな、だがしかし姉御!」


城ヶ崎紫苑が出てくる。


「アタイの技法テクニック結婚詐欺師アウトローラブ、恋愛的に堕として、恋沼に沈めたげる」


これから起きるのは最悪の出来事であった、それが悪手だったと知ることになるだろう。


〔ドキドキスマイル〕心拍を爆発的に加速させる程の笑顔。


「ん?」


〔ズッキュン〕人差し指と中指を付けてそれ以外は折り畳み、銃をバキュンとするような仕草をして相手からハートを奪う。


堂嶋は紫苑から受けた恋愛的な洗脳により、アレが揺らぐ。


「、、、」


洗脳、記憶干渉等、すべての精神的な干渉からそれは目覚める可能性が有ったのだ。


バリョ!グリョ!この世のものとは思えない変音が空間に敷き詰められる。


「うぐぉぉぉ!」


雲群ソラを掴んだ、それは皮膚や押さえ付けていた多重外骨格マルチエクソとでも呼ぶべきか、その幾重にも重なる拘束具は内部に在るパワー、エネルギー、アレを封じ込める為のものでしかない。


「グギィ!?」


本来の人が患えば最期、薬を服用しなければ骨が肉に押し潰されて、内臓もグシャグシャになって死ぬ、男性ホルモン、テストステロンの過剰性、だがしかしその骨も関節も膜や内臓も、全てが人並みなど当たり前に凌駕し、異常な再生速度で相互に強く成り続けていた。


もはや血も涙もない、皮肉にもならぬ事実だ、筋骨臓腑、血脈神経、細胞遺伝子、タンパク質、その一粒だって人間を構成する全ての要素が削ぎ落とされて尚もそれは。


「あぁぁぁ」


在った、雲を貫く肉の塔は地を貫通、普段から気を使いに使い抜き足差し足を歩きと錯覚するほど重心に気を使い続けていたに過ぎなかったのだ。


「これを抑えるには!意識、が、肉に呑まれ、、、」


ギニュン、呑み合う筋肉達は自らを一点へ特異的に収束する、筋肉は極限まで圧縮されエネルギーが凝縮する、筋肉は自身の肉体への負荷を顧みず、異様に捻じ曲げ、異形なるものを顕現せた。


それは、生物の限界を超えて、生物学的にそれは不可能な程、進化をしていた、機能や構造限界を超えて、生理学的には不可能な程の能力値を発揮していた。


不可侵域の大怪獣を目覚めさせてしまったようだ、我々は詰んだ。


「人じゃないから人はそれを人外と呼んだんだ!」


ドガァーン!


「大切なものに怪我を負わせようとした、貴様らはもはや演技に興味を引く傍観者の立ち位置には居られないぞ」


本来ならば〔心の錠〕内に秘めたる凶暴な精神性が暴露される度、本来の実力に近付く、普段からの抑制デバフが徐々に解錠されていくもので在り。


ノルアドレナリンの分泌から、髪色が変色、ソレにより実力が分かる、だがしかし今の堂嶋はもはや感情指数の外側に飛翔した、この形態の髪は変わらない。


破滅の道にレールを敷かれてそこを歩かされる、それが白色之悪魔ホワイトデーモンのオーラ、ジワジワと魂が削られる様な、そんな感じ、自分が下等生物なのだとハッキリと知覚してしまう感覚の到来。


まだ逃走の余地がある、可愛げが残ってるのもまた白色之悪魔ホワイトデーモンなのだ、契約の余地が有る、人間を惑わす為に可愛げが有る姿形で現れる。


だがしかし、鬼は違う、逃げ場なき絶対の絶望、それは退治されるまで続き続ける、日本では悪い鬼だけでなく、厄を払う善い鬼(神)として祀られることもあります、つまり、敵に回すと最悪ですが、味方(守護神)になればこれほど頼もしい存在はいません。


「福よ来い来い、福よ来い」


「ッッッ!?」


白色之悪魔ホワイトデーモンの存在意義、それは超深奥に根ざし、眠りこけて居る黒鬼を白昼夢に封印すること、そこが黒鬼の現実と錯覚させることで有る、だがしかしその黒鬼は。


「現実はこっちか、あっちも楽しかったがのぉ、坊ちゃん、俺に人格を明け渡して貰う、オラァ!完全な操縦権を俺に寄越せ!」


1%から5%へ。


「辞めろ!」


30%、40%、、、%の縄張り争いが始まる、そして。


「ははは」


黒鬼と言われる故、自他共に気づけばすべてが終わり、堂嶋以外の血が染まり切り、乾き、染みつき、どす黒く変色するから、と言うだけでは無い。


「我々は詰んだんだ、喧嘩を売ったこと自体が誤りだった、菖蒲など初めから無かったんだ」


それ(黒鬼)を見ることはない、希望が見えないのではない、初めから存在しないのだ、希望ソレは。


「随分と面白い事をしでかしてくれたな、共有されぬ記憶を覗いた、城ヶ崎紫苑、貴様の精神的な干渉は、御法度だったなぁ」


「ひぃ!?」


〔恋の激烈波動〕闇の恐怖心を植え付けてからの色気増し増しの顔で見ることで子宮をキュンキュンさせ、メロメロにする程のテクニック、男にも有効で存在しない筈の子宮を胎動錯覚させる。


「あが」


バタン、触れずして城ヶ崎を気絶させる。


「お前の技を改造してやったよ、ふは、ははははは!お前の記憶も役に立ったぞ堂嶋ぁ!」


「、、、け」


「あぁ?聞こえねぇよ」


「退けや塵芥」


ビィン!空間が張り詰める、肉体に居るそれは堂嶋そのもの。


「俺以外は俺では無い、頭が高いぞ塵芥」


「ッッッ!?(この数年、たった数年で何が起きた、、、あの悪魔的な人格も俺の人格すらも軽々と一方的に抑え付ける程の記憶を閉じ込め、処理し、別人格が増長したとでも言うのか?)」


人格のすべてが側面でしかない、だから本来なら記憶も共有、表面にて非継承はあり得ない、なのに、元々はただ一つのもので有り、、、否、語られたくも無い真実を明るみにする必要などない、堂嶋は堂嶋、彼がそう定義し直すのだから無駄な解釈など必要在るはずもない。


「今やお前に席はない、偶々切り分けられた様に見えた役割パーツでしかない貴様が出張れるわけが無い、他者は我々、人格達に対して抱くものは偏見イメージを持ち理解の為に刻む、例えば、リンゴを赤いって色、丸いって言う形、甘いって言う味という各側面で見てバラバラに理解するのが人間だ、だがそれらすべてが奥底、底すらない深淵で完全に混ざり合い、切り離せない一つの塊(純粋な状態)になっている、赤=甘い=丸い=リンゴそのもの」


「どこを切っても、どの角度から見ても、それはそれでしかなく、属性を切り離したり、一部だけを変化させたりすることは出来ぬ、人は光を赤・橙・黄・緑・青・藍・紫という7つの側面(虹の色)で分けて可視するがしかし、元の光は真っ白なひとつの輝きだ、それが堂島の切り分けられる塊、(???)———だ」


「さっきから何を言って、、、は?ここは、どこだ?さっきまで見てたのは現実か?それとも、、、意味が分からぬ、俺は存在してるのか?存在してないのか?俺は」


あの黒鬼ですら非存在化されてしまった、状態を変えられた。


「はぁ〜黒鬼、性質借勁」


〔大狂乱〕洗脳も記憶への干渉も、精神を乱すものももはや自身を強化する材料でしかなくなった、たなびく漆黒の髪色は変化の終着点で有るかの様に見えた、村雨の狂化より根本から上の技術と言って良いだろう。


「出現の阻止ももう要らない、堂嶋と言う存在は今を持ってそれを真名とし記す、名前の命題は真だ、それ以下でも無い、以上はそもそも無いぞ」


「ウグゥ!?」


すべてが恐怖と狂気に入り混じりながら、堂嶋への恐怖心が辺り一体を埋め尽くしていた不良達や次に襲う筈だった八市総長の足までも震え上がらせ、空を羽ばたいていた鳥も、ドローンも地に落ちた、カメラ越しで有る筈なのに見られていると言う感覚が背筋を氷結した。


彼ら全員の視線が一つに集まる、現実は捻じ曲がる、環境そのものが堂嶋と言う存在に適応する為に、その生態系も、弱肉強食も置き換わる、力に汚染され、堂嶋に似た存在への収斂進化が始まる。


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