驚愕するギルマス
「ギルドカードの情報を話す前に話しておきたい事がある。嘘ではないとわかると思うし、もちろん嘘を言うつもりもないがあまり信じて貰えないような話だと思う」
そして昨日異世界アステリアから神によって不老なのだから休暇だと思って日本に転移したらどうかという提案をされ、リック自身を巡って各国で争いに発展しそうになっていたり兵器扱いされそうになっていたり、政略結婚の為に王女やら貴族の娘たちのお見合い話に疲れて日本に来たことを説明した。
途中からギルマスが嘘ではないとわかっているからか顔が険しくなっていたが、信じては貰えたのだろう。
「そしてこのカードはその異世界アステリアで使っていたギルドカードなのだがレベルは99で不老スキルのおかげで若く見えているかもしれないが実年齢は118歳だ」
高木くんと呼んだ方がいいだろうか…?などと見当違いなことを考えてるとギルマスが聞いた情報を元にカードを作ってくれていた。
「教えてくれてありがとう、まさかレベルが99だとは思わなかったが納得の強さだ。現在世界最強ランクがアメリカで71だがそれよりも強いということになるな、もちろん君の情報を言いふらしたりはしないが日本でのスタンピードや、危機的状況に手を貸してもらうこともあるかもしれない。そうすると、いずれ君のこともバレるとは思う」
まあ、そうだろうなとリックは思う。今までもそうだったのだし仕方ないとは思いつつ嫌そうな気持ちが顔に出てしまっていたのかギルマスが苦笑いしていた。
「すまないね、冒険者は自由だしなるべく他国の無茶な要請とかからも守れるようにはするから、無理ない範囲で受けてもらえると助かるよ」
そのぐらいならいいかと了承する。とりあえず金には困ってないし今すぐ依頼をこなしたりする必要はないがなにかあれば依頼してくれと今泊まっているビジネスホテルを伝えておく。……そのうち家を買ってフェンとのんびりしてもいいな。
はい、これカードと受け取るとそのカードにもSランクと書かれていた。もちろんこの世界にも今のところSランクは俺しかいないらしい……バレるのも時間の問題だな。
Aランクは各国に何人かいるらしいがそれも多くはないみたいだ。
その後従魔の登録もしてもらい、これでフェンを連れて外を堂々と歩くことが出来るようになったな。隣を見ると飽きたのか床に丸まって眠ってるフェンがいて呑気だなとクスッと笑ってしまった。
さて要件も済んだから帰ろうかと思いフェンを起こして冒険者ギルドから出る。
「はぁぁ……こんなにも冷や汗止まらず緊張したのは久しぶりだな。油断をすれば殺られそうな圧だった。相手が常識人だったのが救いだな、悪人だったら誰も止められないしどうしようもなかったよ」
こうみえて強くなさそうでただの優しそうな男にみえるが近接戦が苦手なだけで日本の中では割と強い魔術師だった。自身はもう最前線に立たなくてもいいかと、若者を育てるためにギルマスになったがそんな執務中に急に背中がゾクっと嫌な予感がして1階に降りると目だけでモンスターを殺せそうな青年と狼がその場にいた。
なにかあれば自分では勝てないなと思いつつも話してみると真面目でいい青年だった、異世界から来たことはびっくりだがなにかあれば手を貸してくれるというし、なによりSランクだ。いるだけで安心感がある。
すぐに問題が起きてくれるなよ……と祈りながら仕事に戻るのだった。
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「フェン、なにか夜ご飯を買ってホテルに帰ろうか」
シッポをブンブンと大きく振っているフェンと一緒に牛丼というのをテイクアウトして、ちゃんと帰りにコンビニでチキンとコンビニスイーツを忘れずに買って昨日泊まったホテルに帰った。




