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異世界で最強の冒険者は現代グルメに敗北する〜美味い飯に感動していたら最強従魔が太りました〜  作者: 砂糖


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浅草ダンジョンへ行く

「フェン、浅草ダンジョンに行かないか?」


『む、いいが急にどうしたのだ。グルメダンジョンではないのか?』


真羽が話していたのだが浅草ダンジョンは前に希望の光が到達していた59階層の次、60階層で踏破なのではないかと噂されているらしい。それなら誰かが攻略に名乗り出るかと思ったのだが、Aランクパーティーが絶望しかけたこともあってみんな深く潜ることはなく、希望の光も自分たちには今は無理だと宣言して中層を狩場に活動しているとの事だ。


それなら師匠が攻略したらどうですか?と真羽が俺に言ってきたわけである。


『うむ、いいのではないか?肉なんかの補充はあるのだろう?』


「ああ、グルメダンジョンで補充したのもあるし作り置きもたくさんあるぞ。」


『では明日からは浅草ダンジョンだな!最下層のモンスターは食えるのだと嬉しいぞ』


「私は畑でお世話してるのです!頑張ってくださいなのです!」



────────────────────


翌日、俺たちは冒険者ギルド浅草支部に来ていた。時間はかからないと思うが一応最下層を目標に攻略に行くことを伝えに来たのだ。


「あれ、リックさんとフェンさんじゃないか、久しぶりだね」


「お、本当だ。珍しいなここにいるなんて」


「冬弥たちか、久しぶりだな。歩美はどうした?」


「今日は元々休日にしようと決めていてね、歩美は多分出かけているんじゃないかな。俺たちは特にすることもなくてギルドで訓練しようかと思って来たんだ」


Aランクパーティーなのに休みの日にまで訓練するとは真面目だ、この2人も十分強いだろうに。


「それよりどうしたんですか?」


「ああ、浅草ダンジョンを攻略しようかと思ってな」


周囲がザワザワしだした。それもそうだろう、Aランクパーティー希望の光が全滅しかけて誰も深層まで潜るのをやめていたのに、急にソロ冒険者が攻略すると言ったのだから。

だがここで無理だ!とかお前みたいなやつが攻略なんかできるかよ!と言われないのは、その希望の光を助けたのは狼を連れたソロ冒険者だと噂されていたからだろう。

言いたくなる気持ちをグッと堪え、目の前にいる男をただ見ているしかなかったのだ。


「そうか、ようやくこの浅草ダンジョンも攻略される日が来たのか」


「いや、まだ攻略してないが」


「リックさんたちが行くなら攻略されたも間違いなしだよ。59階層で下位竜なら60階層が最後だと思うしね」


『60階層のボスが食えるやつだったらお前たちも食うか?』


「──え?」


それはいいな、食えるモンスターならどうせ強いやつで美味いだろうし、冬弥たちだけとは言わずここの支部のみんなで食ってもいい。浅草ダンジョンが踏破されるのはめでたいことだろう。


「冬弥、金は払うからバーベキューコンロとか場所を用意しといてくれないか、どうせならここで他の冒険者も一緒に食おう」


周りから“うおおおおお”と喜んでる声が聞こえるが俺たちはまだ攻略していない、期待に応えなきゃな。


「ということで、サブマス。攻略してくる」


「はい、行ってらっしゃいませ。無事のご帰還をお待ちしております」


近くまで来ていたサブマスに声をかけ俺たちは浅草ダンジョンに向かった。



「59階層まで転移してきたがもちろん火竜は復活してるよな」


『うむ、また美味い肉が食えると思えば面倒だが倒してやらんこともない』


そう呑気に話しながら3分もかからず火竜を倒してしまった。


「またギルドは素材いるだろうか?前回もかなりの金額になったから買取に出す必要はないんだがな」


『肉以外ならくれてやるといい』


そして60階層に降りてきた。


「随分派手な扉だな」


『うむ、いかにも最下層だと言っているような扉だ』


これは予想通りここで最後だろうか?美味しいところだけ貰って攻略したみたいな気分になるが仕方あるまい。長年攻略出来ていなかったみたいだしな。


「よし、入るぞ」


『うむ!』



──あれは……ベヒモスだな、俺も久しぶりに見たが。


「フェン!食える肉が来たぞ!突進を躱しつつ足止めしてくれ!」


『承知した!』


ベヒモス相手に長期戦は不利だ。瀕死になってきた頃に狂戦士化するのだがその前に倒すのが1番だ。


ブモォォオオオ!


「ナイスだフェン!」


フェンの鋭い爪でベヒモスの脚を切り裂き、一瞬動きが止まった。


「───《雷縛》」


よし、上手くいったな。地面から雷属性の鎖が出てきてベヒモスの脚に絡みついた。普通の鎖なら引きちぎれるだろうが、この鎖は雷属性の麻痺がかかっている。ベヒモスは簡単には動けずその場で咆哮をあげるだけだ。

そして久しぶりにこの技を使うな……


「───《雷刃斬》」!


剣に雷属性を纏わせてベヒモスの首を一撃で斬り落とした。普通の剣ではベヒモスの防御力に耐えられないで折れてしまうからな。


「よし、やったぞ!お、宝箱もある」


《ベヒモスの守護指輪》

・装備者の防御力を10%上昇

・致命傷を1度だけ軽減


《守護者のマント》

・物理攻撃耐性上昇(中)


なるほど、どっちもベヒモスらしい防御特化のアイテムだ。特に致命傷を1度だけとはいえ軽減されるなんて冒険者からしたら喉から手が出るほど欲しいアイテムだろう。


アイテムを見てるとゴゴゴゴッと地面からダンジョン核が出てきた。これを壊すとダンジョンが崩れて消える仕組みなのだが、別に壊す必要はないな、このままギルドに戻ろう。


「フェン、戻ってベヒモスを食おう」


『うむ、楽しみだ!』



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