ホテルに泊まる
ちゃっかり2回目のコンビニに行き店員にさっききたばっかりだよね?みたいな顔をされたが知らないフリして色々な商品を買い溜めていく。インベントリに入れておけば時間経過はないのでいつでも美味しい状態で食べられるのもありがたく異世界にいた頃から重宝しているスキルだ。
カップ麺やらお菓子と何種類かの弁当、もちろんコンビニスイーツも買って店員におすすめのホテルを聞いた。
「この近くで従魔も泊まれるホテルなんかはあるか?」
それでしたら……と店内に人が少なかったこともあってスマホの地図で簡単にホテルまでの道を教えてもらえた。礼を言いホテルまで歩き出したリックであった。
「あのスマホとやら便利だな、明日にでも買いに行くか。今どき若い奴もお年寄りもみんな持っているらしいから持ってないと変に見られるし、なによりあった方が便利そうだ」
それより俺には従魔の神狼、名前をフェンと言うのだがすっかり忘れていたな。何も言わずにこちらの世界に連れてきてしまったが良かっただろうか…。
今現在はリックの空間魔法で作った空間の中に住まわせているのだが、後でホテルに着いたら出してやろう。
────────────────────
おすすめされた近場のビジネスホテルの受付で予約はしていなかったが空きがあるとの事でとりあえず1週間素泊まりでお金を払った。
「従魔も泊まれると聞いたのだが大丈夫か?」
「外に厩舎などはないので部屋に入る大きさでしたら大丈夫です。また、従魔が部屋の物を壊したりした場合などは弁償していただく場合がございます」
受付の男性が教えてくれた。
それなら部屋でフェンを出しても大丈夫だな…ご飯などはインベントリに入ってる異世界産の魔物の肉もあるし、欲しそうだったらコンビニで買ったご飯をあげたら喜ぶだろう。
「当店はテイマーの方も多く泊まられるので居室内のお風呂でしたら従魔も一緒にお使い頂けます。専用のボディーソープなども無料でお使い頂けますのでよろしければどうぞ」
そんな物まであるのかと少しびっくりしたが無料で使えるなら試してみてもいいなと思いフェンに使ってやろうと思ったが、あいつ風呂なんて入るか……?水浴びしてるところは何度も見てるが風呂なんて初めてだろうと少しワクワクしてその後、鍵を受け取り部屋に向かうのだった。
「ほう、そんなに高くない値段だからあまり過度に期待はしていなかったが4000円程でこの広さでこんなに綺麗なのか、これはいいな」
異世界でこのレベルの宿屋に泊まろうとすると上級貴族や金持ちな商人ぐらいかと思うが、たまたまここのホテルがレベルが高いのかそれとも…いや、日本のレベルが高いんだな。食事すらレベルが高いんだ、泊まるところもこのレベルでももはや驚きはしない。
「フェン」
そろそろ呼んでやるかと名前を呼び空間からフェンを召喚すると部屋の中に大きな狼が現れた。
『──ん?主よここはどこだ?』
よお、久しぶりだなと挨拶をして異世界アステリアでの出来事や神と話し合って日本という国に転移してきたこと、しばらくこちらの世界で暮らすことを説明した。
「フェンに何も言わずに連れてきてしまってすまない、すぐには無理かもしれないが元の世界の方がよければ次に神と話す機会があればフェンだけでも戻れるように頼むこともできるぞ」
誰1人知らない世界で過ごしやすくはなったが少し寂しいのでできればフェンには一緒に居て欲しいがこればかりはフェンの気持ち次第だからな…無理強いはできまい。
『なんだそんなことか、我はどこの世界でも構わん。主と共に生きると契約した時に決めたのだ。主を守るしどこまでも着いていくぞ!』
──なんかドヤ顔しててムカつくが嬉しいこと言ってくれるじゃないか。それならこの世界でも一緒に冒険したりダンジョン行ったり色んなところに旅に行くのもいいな、俺もフェンも知らない物ばかりだし楽しめるだろう。




