オイルパスタとデザート
「フェン、おはよう」
翌日、ぐっすり寝すぎて起きたらすでに昼近かった。フェンにご飯作らないと。
「昼は簡単に昨日のアヒージョの残りのオイルを使ってパスタにしよう」
牡蠣とかキノコの旨味とか入ってて絶対美味いと思うんだよね、塩で味整えるだけでいいし。アヒージョって素晴らしいね。
この後はデザートも作りたいし、作り置きもストックしてインベントリに入れておきたいしやることいっぱいあるな。早くパスタ作って食べよっと。
「ごちそうさま、最近美味いもの食べ過ぎてちょっとのことじゃ驚かなくなったな」
これが日本では当たり前なんだと気付き、バターの匂いや、甘辛い匂いなどではびっくりしなく食べられるようになった。
「さて、デザートは何作ろう…」
生クリームとクリスタルストロベリーを使って苺アイスとかどうだろうか?よし、作ろう!
まずはボウルに卵黄と極上ミルクと練乳、バニラエッセンスを入れ、ホイッパーで混ぜる。それを鍋に入れ弱火でトロっとするまでさらに混ぜる。次に他のボウルで生クリームをツノが経つまで泡立てる。それをさっきの卵黄と混ぜる。ここで、今回はクリスタルストロベリーを入れるが、擬態メロンでも美味いと思う。
この後、冷凍庫で冷やすのだが今回は氷魔法でやってしまおう。
次は苺サンドを作ろう。
ふわふわの食パンの耳を切り落とし、そこに生クリームと苺を挟むだけだが簡単で美味そう。これはインベントリに入れておいてダンジョンの休憩中にでも食べよう。
「後は…メロンのミルクプリンにしよう!」
まず先にゼラチンを水に入れてふやかしておく。
鍋に極上ミルクと生クリーム、練乳、バニラエッセンスを入れ沸騰させない用に温める。
火を止め、ゼラチンを加えて溶かし、それを器に入れて冷やす。次にメロンソースを作る。
ボウルに切ったメロンを入れ重力魔法で潰す。冷えたミルクプリンの上からメロンソースをかけて、切ったメロンを乗せて完成!
──うん、美味そうに出来たな。
「フェン〜、アイス出来たぞ〜」
『待っておったぞ!』
「一気に食べたら頭がキーンってなるからな、気をつけろよ」
『───っ』
今、言ったばかりだよね?
『おかわりだ!もっと寄越せ!』
「他にもメロンのミルクプリン作ったけどいらないの?」
『なぜ、それを先に言わない!食べるに決まっておる!』
はいはい、ミルクプリン召し上がれ。
『これは、我が取ってきた擬態メロンで作ったのだろう?やはりたくさん狩ってきて正解だったな』
ドヤ顔をしてるが毎日食べたらあっという間になくなるからね、たまに食べるから美味しく感じるんだよ。まあ、なくなったら取りに行けばいいか。
『あのグルメダンジョンとやらは食いもんしかないから最高だな、我はあそこに住みたいぞ』
「さすがにそれは無理、気が休まらないよ」
でも、家とまではいかなくてもセーフティーエリアで泊まればキャンプみたいで楽しそうだ。食料はもちろん現地調達で。
──異世界にいた頃は野営なんて美味くない保存食ばっかりだったから楽しむ余裕なんてなかったしな…
「そういえばフェン、明日から3階層の続き潜るぞ」
エリアがガラッと変わり、火山エリアになるみたいだ。俺たちは氷魔法を使って冷気で身体をひんやり冷やすから行けるが、他の人たちはどうやって行くんだろうか、便利な魔導具なんかがあるのかな。今度魔導具店に行ってみるのもいいかもしれないな。
『暑いのは嫌いだが、美味いもんのためだ仕方あるまい!』
今のうちからすごいやる気を出しているフェンだが、まだ見ぬ3階層のモンスターが少し可哀想に思えてきたよ…南無。
『む、手を合わせたということはもう食べないのか!?我が残りを食べてやろう!』
やめてよ、それ俺のだから。まだ見ぬモンスターに手を合わせただけだから。
「ああ!それ、俺のだから!」
本当にもう…。食いしん坊に敗北した俺だった。




