買い物へ行く
翌朝、目を覚ましたリックは朝食を作ることにした。チラっとリビングを見るとフェンはまだ自分の布団に丸まっていた。
────あいつすっかり神狼の威厳とかなくなってないか?
キッチンで何作ろうか考え、手軽で食べやすいだろうとサンドイッチを作ることにした。
昨日のホーンラビットもまだあるし、肉が入っていればフェンも喜ぶだろう。多めに作ってインベントリに入れておけばダンジョンでも食べられるしな。
1口大に切ったホーンラビットを焼いて甘辛く味付けし、軽く焼いたトーストにレタスにトマト、ホーンラビットの肉をのせただけの簡単なサンドイッチだが、美味そうにできた。
大量に作りインベントリに入れ朝食分をリビングに持っていくとすっかり起きていたフェンが待ってましたと言わんばかりにシッポを振っていた。
「おはよ、フェン。サンドイッチ食べよう」
『───肉が挟んであるのか!?』
「食べやすいだろ」
『うむ、主は天才だな』
サンドイッチで天才とはさてはこいつチョロいな?
──しばらく食べてるとフェンが真剣な顔でなにか考え始めた。
『うーむ、唐揚げも美味かったしあの海老天だかも美味かった』
『昨日の白い汁も捨てがたい』
「シチューな」
『あと、布団もだ』
「それは食えねえだろ」
なんか勝手にランキングを考えていた。布団は却下な。
「そういえば昼にスーパーに行くけどフェンはどうする?」
すっかりお腹いっぱいになって満足したのか窓際の定位置にいるフェンに聞くと昼寝をするらしい。さっきまで寝てただろ…。
仕方ない、1人で行くか…とスーパーに向かった。
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「いつきてもスーパーってちょっとワクワクするよな」
リックは初めてスーパーに来た時に新鮮な野菜や魚、肉そしてもちろんモンスターの肉まで売っているのをみてびっくりした。
それだけではなく塩以外にも調味料だけで数え切れない程ありそれだけでスーパーすげえ!となっていた。
いつもはフェンが外で待っていることもありゆっくり見る時間はなかったのだが今日は1人。スーパーの端から端まで全部見ようと心に決めちょっとソワソワしているリックを他のお客さんは微笑ましく見ていた。
調味料コーナーでリックはどれにしようかと商品を探していた。
「おっ、これいいな」
棚にある小瓶を手に取る。七味唐辛子だ。
唐辛子だけじゃない他にも山椒や陳皮など色々入っている。複数の香りを重ねた日本独自の調味料。
異世界にも辛味は多少あった。だが、こういう繊細な香りの重ね方は存在しなかった。
他にも柚子胡椒や味噌を買った。前に味噌汁を作ってもらったことを思い出したのだ。
スーパーの中で味噌汁の作り方を調べるとほんだしも必要らしいのでしっかりカゴに入れておく。
そういえばホーンラビットが残っているからフェンの好きな唐揚げを作ってあげてもいいなと思い、必要そうな調味料をカゴに入れていく。
────しかしリックは腕を組み悩んだ。
「なぜ、醤油はこんなに種類が多いんだ…?」
濃口に薄口、溜に再仕込み?白とかだし醤油なんてものまである。
───ダンジョン攻略より難しいぞ。
とりあえずわからないから適当に濃口と薄口を1本ずつにしておいた。後は、これさえあればなんとかなる焼肉のタレ、これは誰がなんと言おうと最強である。
我が家は1人と1匹なのだが、なんせ食べる量が尋常じゃないぐらい食う奴がいる。そう、あの狼だ。そのせいで食材もそうだが調味料の減りも早い。これは業務用の調味料や、でかいサイズで売っている大型の食料品店を探した方がいいかもしれないな…
野菜や肉、魚にパンお菓子にアイス。これでもかというぐらい買い、全てインベントリ入れてスーパーから帰宅した。




