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俺のチート能力で異世界無双計画はどこいった?〜「木の枝」と「経験値1.2倍」でダンジョン探索〜  作者: KATARIBE


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第5話:必殺、搦め手の極意!

「おいカスミ、見てくれよ。この『アイアンツインブレード』の輝き! まさに無双する主人公の風格だろ?」


俺は腰の双剣をパチンと叩き、ギルドの裏手にある訓練場でポーズを決めた。


「そうですね、先輩! さやだけは一流の剣士に見えますよ(ニチャア)」


「……おい、今一瞬、目が笑ってなかったか? あと語尾に不穏な擬音が聞こえたぞ」 


カスミは「気のせいですよぉ」とあざとく首を傾げ、俺が選んでやった護符を大事そうに握りしめている。 


レベルも上がり、装備も新調した。今ならスライムどころか、もっと手ごわい相手でもいけるはずだ。


「よし、今日は少し足を伸ばして、オークの目撃情報がある『迷いの森』の入り口付近まで行くぞ!」


「はい、先輩! 私がしっかりバックアップしますね」


数時間後。俺たちは絶体絶命のピンチに陥っていた。


「グガアアアアアッ!」


目の前には、身長2メートルを超える巨漢、オークが立っていた。それも3体。

俺は新調した双剣を構え、果敢に斬りかかった……のだが。


(キンッ! カキィィン!)


「硬ぇ!? 重ぇ!? 指が痺れるぅぅぅ!」


俺の渾身の一撃は、オークの分厚い皮脂と筋肉に跳ね返された。俺のステータス「力:F+」では、鉄の剣を持っていても「重い棒」を振り回しているのと大差ないのだ。


「先輩、下がって! 『聖なる加護ライトバフ』!」


カスミが杖を掲げると、俺の体が淡い光に包まれる。


腕に力がみなぎる感覚……! これがバフか!

「おおお、いける! これなら!」


俺は再び踏み込み、オークの脇腹を狙う。しかし、オークは棍棒を振り回し、風圧だけで俺を吹き飛ばした。


「いだだだだ! カスミ、バフかかっててもこれかよ!」


「先輩の基礎能力が低すぎて、1.2倍にしても誤差の範囲なんですぅ!」


「はっきり言うなよ! 心が折れるだろ!」


絶望的な状況。オークが棍棒を振り上げ、俺の頭をカボチャみたいに叩き割ろうとしたその時――。


「……あ、そうだ。俺、双剣使いじゃなかった」


俺は右腰に差していた、一番信頼できる「相棒」を抜き取った。


「くらえ、目潰し特化の『木の枝投げ』!」


俺は地面の泥をサッと掬い、それを木の枝の先端に塗りつけてから全力で投げた。

スキル「必中」が発動する。枝は物理法則を無視したカーブを描き、オークの右目にズボリと突き刺さった。


「ギャアアアッ!?」


さらに、俺は立て続けに落ちている小枝を拾い、次々と投擲する。

ターゲットは――鼻の穴、耳の穴、そして股間!


「鼻の粘膜! 耳管への衝撃! そして男の急所! 全部必中だコラァ!」


「……先輩、戦い方がエグすぎます。全然主人公っぽくないです……」


カスミが引き気味に呟くが、構っていられない。

オークたちが悶絶し、視界を奪われて同士討ちを始めた隙に、俺は叫んだ。


「カスミ、今だ! 最大のバフを俺の『足』にくれ!」


「わかりました! 『迅速のヘイスト』!」


足が軽くなる。俺は双剣を逆手に持ち替え、目が見えず暴れるオークの足首(アキレス腱)だけを狙って、転ぶように切り刻んだ。

重い一撃が出せないなら、転ばせて自重でダメージを与えればいい。


ドォォォン! と大きな音を立ててオークたちが折り重なるように倒れる。そこへ、カスミがダメ押しの詠唱を始めた。


「清らかなる光よ、重圧となりて敵を討て――『ヘヴィ・バリア』!」


カスミの魔法が倒れたオークたちを地面に縫い付ける。本来は味方を守る障壁だが、重力を応用して「押し潰す」という彼女なりの機転だ。

身動きの取れないオークたちの首筋に、俺はトドメの双剣を突き立てた。


【経験値が5000ポイント入りました】

【レベルが5に上がりました】


「ふぅ……。見たかカスミ。これが俺たちのコンビネーションだ!」


「はい! 先輩の卑怯……じゃなくて、独創的な戦い方、見直しました!」


カスミはニッコリと笑い、俺の頬についた返り血をハンカチで拭いてくれる。


……あざとい。だが、戦い抜いた後のこれは効く。


「でも先輩、今の戦い方だと、いつまで経っても『木の枝使い』って呼ばれちゃいますよ?」


「ギクッ……。いや、次はちゃんと双剣で無双するから! 次回こそ、俺の異世界無双計画、本番だから!」


夕暮れの森に、俺の虚しい負け惜しみが響き渡った。


大翔ひろと

レベル: 5

装備: アイアンツインブレード、木の枝(泥コーティング)

ステータス:

力: F+ → E

器用さ: E++ → D

幸運: B++ → A(デバフ成功率上昇)

(続く)

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