第46話︰巨塔の門番! 鋼の拳と俺の「視界」
目の前にそびえ立つのは、雲を突く石造りの巨塔『断罪の巨塔』。
その門前、二体のガーゴイル・センチネルが俺たちを睥睨していた。
「……行くぞ。力でこじ開けるんじゃない。関節の『継ぎ目』を狙え」
俺は双剣『比翼』を抜き放ち、一気に間合いを詰めた。
【経験値1.2倍】の恩恵か、最近は敵の動きが以前より解像度高く見える。ガーゴイルが拳を振り下ろす予備動作、その肩の石が軋む微かな音。
(ガキィィィィィィン!!)
俺の刃が、ガーゴイルの肘の結合部に吸い込まれる。硬い石を斬る感触ではなく、パズルのピースを外すような手応え。
「――道を空けなさいッ! 誠十郎様の御威光を遮る岩塊など、私の盾が許しませんわ! ――『聖圧激突』!!」
横から割り込んできたマリアのシールドが、もう一体のガーゴイルを木っ端微塵に粉砕した。
……いや、威力が上がりすぎだろ。誠十郎様、誠十郎様って唱えるだけでステータスが跳ね上がるの、正直ズルいと思う。
「……。先輩。……。あざとく見惚れている暇はありませんよ。……。門の奥、さらに魔力反応が重なっています」
カスミが冷静に指を鳴らす。
「……。うん、大翔! どんどん行くよ! ――『光輝の閃光』!!」
ユフィの放った光が、塔の入り口を埋め尽くす下級魔物を一掃した。俺たちはそのまま、薄暗い塔の内部へと駆け込んだ。
続く
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