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藤吉郎におまかせあれ  作者: ヤブ医者
美濃奪取斎藤家滅亡編
12/35

清洲同盟

第10部「君の為に」の第2章だった『弟?』でしが、俺がすっかり続きを書くのを忘れていました。

第10部に書いてあったのは消して新しくこの回で書きました。

本当にすいませんでした。

第1章天下人


三河 岡崎城下


「ここが岡崎城…」

俺は信長の命で三河の大名松平元康へ同盟を結んでくれる様に説得しに岡崎城へやって来た。

「そんなに栄えて無いな…」

俺は町を見物しながら城へ向かっていた。

岡崎城下は清洲城下に比べるとそんなに賑やかでは無かったがそこそこ発展していた。

「しっかしやっぱ新幹線欲しいなぁ」

俺がそう思うのも仕方がない。

今朝出発したのにもう昼だ隣の県に行くのに2、3時間かかるのは現代人の常識では理解しがたいものがある。

そうこうしているうちに岡崎城の門まで

やって来た。

「さてとどうやって忍びこむか…」

俺はまだどうやって忍びこむか忍びこんでからどうするか考えていなかった。

それも無理も藤吉郎は武将であり忍びではない忍びこむ技術等は生憎持ち合わせていないのである。

その為そう簡単に忍びこむ方法が思いつくはずもない。

俺は考えを巡らした。

門の警備は堅いな、なら壁よじ登るか?

無理だそんな技術無い。

んーやっぱりここは単純な方が良いか?

例えば領民になりすまして貢ぎ物持ってきたとか言って入るとか。

いやばれる例えばれなかったとしても元康に情報が行くそれじゃダメだ。

ならば…

その時門に領民と思われる人間が近づいた。

その領民を良く見ると大怪我をおっていた。

なんだ?まさか城で治療してもらおうと

してるのか?

流石に無理だろ…

だがその領民は城に入って行った。

入ってったよ…ありゃ使えるな

ちょっと痛そうだけど我慢するか…

そう言うと俺は刀を抜いた。


岡崎城 大手門


「お願いします助けてください!」

俺は血だらけになりながら門番に助けを求めた。

門番は大慌てである。

「だ、大丈夫か!?これは刀傷!」

ふっ、よしよし作戦成功…

まぁ斬ったことには斬ったが斬ったのは肩を軽くである。

他の所はそこから出た血を塗りたくったのだ。

まぁ痛いことには痛いが我慢できる範疇である。

俺は門番に追い討ちをかけた。

「悪い輩に追われているんです!助けて

ください!」

「なっ、なんじゃと!それは大変だ!さっ、早く中へ入りなさい!」

「あ、ありがとうございます」

良し、何とか入れたな第一段階は成功か…

「お、おい!どうした?早く入れ。誰かこの者の手当てを!」

俺は門番の兵二人に付き添われ城へ潜入した。


岡崎城 縁側


見事城内への潜入をはたした俺だがまだ俺に付き添っている兵士二人をどうにかしないといけない。

俺はずっとその気を伺っていた。

兵士二人は止まった。

「さっ、この部屋に」

どうやらついた様だ。

俺は部屋に入ろうとした。

一歩部屋に踏み入った時俺は刀を抜きながら反転した。

その勢いに乗って体勢を屈めながら一人を峰打ちでしとめた。

それを見たもう一人の兵士が慌てて刀を抜いた。

俺は休まずまた反転して敵に斬りかかった。

敵はそれをすんでのところでかわした。

だが俺はその動きを読んでいた。

俺は刀を横へ振り下げ敵に峰をぶつけた。

敵は唸る事も無く気絶した。

ふぅ、何とか上手くいったかでもまぁ元康も凄いお人好しだな怪我しているとはいえ刀を持ってる奴を城内に入れんだもんなぁ。

まぁ良いやさっさとこの二人隠して説得に行こう。

俺は倒れている二人を近くの草むらに隠し元康の部屋に向かった。


岡崎城 松平元康の部屋


俺は部屋の前の角に隠れた。

守兵四人かなるべくきずかれたくないからなぁ

よし、あれでいこう。

俺は刀を抜きわざと守兵に見える様に刀をちらつかせた。

すると守兵達は

「なんだ?あれ?」

「刀?」

「ちょっと見てこよう」

そう言うと四人は俺の方へ寄ってきた。

よし、これで守兵を遠ざけた後は静かに殺る。

守兵はすぐそこまできていた。

俺は刀を引っ込めた。

それを見た敵は顔を見合わせ頷くと少し早歩きにでこちらにやって来た。

そして角に一人が角に手をかけたとき。

俺は勢い良く飛び出し手をかけた一人の鳩尾に強烈な一撃を与えた。

敵は一瞬で昇天した。

俺は勢いをそのまま駆け抜ける様に残りの敵を峰で仕留めた。

うしっ、いっちょあがり!

じゃあ行きますか…

そう心の中で決心すると元康の部屋に向かった。


岡崎城 元康の部屋


からからっ

俺は襖をあけた。

そこには刀を抜いた元康が立っていた。

きずかれてたか…

でもこいつが松平元康…

そこには寡黙そうな青年が立っていた。

歳は藤吉郎と同じくらいいやそれよりしたかもしれない。

元康は俺に刀を向け

「誰じゃ?お主は?」

俺は

「信長様の使者として来た木下藤吉郎です」

「信長殿から使者が来るなどという事は聞いていない」

「はい、聞いているはずが有りません俺は非公式な使者ですから」

「ふんっ、そんな話信じられるか」

「信長様からの文を預かっています」

俺は懐から文を取りだし前に差し出した。

元康は俺に刀を向けたまま警戒しながら文を引ったくった。

元康は黙って文を読んだ。

しばらくして文を読み終わった元康は刀を

しまった。

「ふっ、どうやら本当の様だな」

何とか信じて貰えたようだ。

元康は続けた。

「だが信長殿とてわかっているはずだわしが同盟に応じないと」

「応じない訳じゃ無いですよね?迷っているんですよね?」

「ふっ、あぁ確かに迷っている…信長殿について行って大丈夫なのか」

やはり迷いの理由はこれか…

まぁ普通なら迷いを無くすのは難しいだが今俺は持っている元康の迷いを一瞬で吹き飛ばす絶対的な一手が…

俺は元康に強い視線を送った。

そして突然切り出した。

「信長様は忘れてませんよ…」

「忘れていない?何をだ?」

「約束…です」

「約束?約束…、あの時の約束か!」

「はい、信長様はずっと覚えていますあの時信長様の特別な場所で交わした約束を…」

「それは…本当なのか…こんなわしと交わした約束を…信長殿は覚えておられるのか!」

元康の顔からは驚愕の色が見える。

俺は続けた。

「はい、そして信長様はその約束を果たすつもりです信長様は貴方に頂きを見せるつもりなのです!でもそのためには貴方が必要なんです貴方が東を守りそして信長様が西へ勢力を広げるそれが信長様に見えた天下への道なんです!」

「天下…その様な物本当にとれるのか」

「取れます!貴方と信長様が手を組めば天下なんてあっという間です!信長様が目指している場所はまだ先なんですから」

元康は更に目を見開いた。

「まだ先だと!!」

「はい、信長様の行く先は世界です世界の王です」

「なんと…あの、あの方はうつけなねか?」

俺は鼻で誇らしげに笑うと

「はい、誇り高き『うつけ』です」

元康は茫然としていた。

それも無理も無い、天下統一でさえ口にするのがタブーなのだましてや世界統一など常識人なら考えつきすらしないだろう。

元康は目を見開き何かを考えていた。

だが元康はしばらくして口をひらいた。

「ついていって第一段階なのか?信長殿についていけばわしにも頂が見えるのか?」

俺は微笑みながら

「はい、貴方も『うつけ』になれば」

と言った。

その時

バサッ

元康はおもっいっきり立ち上がった。

そして高々と叫んだ。

「なってやろうじゃないか!うつけに!信長殿をこえるうつけになって信長殿と共に頂きを見ようじゃないか!」

そして俺を見てにっと笑った。

ふぅ、良かった何とか承諾してもらえた。

やっと帰れる…

「ありがとうございますじゃあ俺はこれで…」

「まて!お主にはまだわしの家臣の説得の手伝いをしてもらう」

「え…!?」


岡崎城 広間


『なんだ急に?』

『わからん、だが何やら大切な用があるとか』

『まさか武田!』

辺りはざわついていた。

俺と元康はその中に突っ込んだ。

元康が一歩踏み入った瞬間ざわつきが無くなり家臣達がざっと元康を向き頭を下げた。

うわー、すげー礼儀良すぎるだろこれが

普通なのか?

まぁ家は家臣達の性格も性格だけど信長様も信長様だからなぁ。

そんな事考えていると元康が元康は歩き出した。

俺も慌てて元康を追った。

家臣達は元康を頭で追っていた。

流石にあれだなこんなに頭さげられるとこっちが緊張するな。

しばらく歩きようやく広間の少し高くなっているところについた。

元康はその段を登りどかっと座った。

俺はその下にそろそろと座った。

元康が座るのと同時に家臣達は頭を上げた。

家臣達の顔は困惑していた。

それもそうだ、ただでさえ急な召集で困惑していたのに突然元康がよくわからない奴を連れて来たのだから。

元康は口をひらいた。

「何故お主らを召集したかと言うと今ここをもってお主らに伝えたい事があるからだ」

家臣達の顔は更に歪んでいく。

一人の家臣が口をひらいた。

「それよりも殿の隣にいるものは誰ですか?」

元康は

「やはり気になるか数正」

石川数正、家康の幼少からの家臣だったが本能寺の後豊臣方に寝返ってしまう。

「はい」

「この者は織田家の家臣木下藤吉郎だ」

『織田!』

『何故織田家が?』

『出ていけ!お主と話す事などない!』

辺りは騒然とした。

その時

パチーン

元康が扇子をならした。

皆がそっちを向いた。

元康は全員が向いたのを確認して

「話とはその事だ、わしは腹をくくったわしは信長殿と共に生き共に死ぬ!」

『何と!』

『殿!お考えください!』

辺りは混乱した。

それはもう収集がつかないレベルに達していた。

ある者は肯定の意見を述べある者は元康に土下座しまたある者は『死ぬ!』を連呼しそこには様々な風景が広がっていた。

だがこのままではいつまで経っても結論が出ない。

俺は何とか纏めようと

「聞いてください!聞いてください!」

と叫んだがこれが凶と出て反対派の人間の矛先が向いた。

『己織田め!我が殿に何をした!』

『徳川を愚弄するか!』

やべっしくった

その時

「黙れぃ!話を聞けっ!」

その叫びは元康だった。

元康は続けた。

「お主らは信長殿の何を知っている?お主らは信長殿の事を何も知らないはずだなのに何故そこまで信長殿を嫌う?」

その言葉は静かではあったが迫力を感じられた。

元康の問いに一人の家臣が答えた。

「恐れながら殿、何もわからぬということが一番の恐怖にございます」

「ふっ、ならば教えてやろう!信長殿の心中には壮大な夢がある!何かわかるか?」

元康は家臣達に視線を送ったが家臣達は疑問そうに首をかしげていた。

元康は更に大きな声で

「それは天下だ!信長殿が目指すのは天下だいやそのまた先世界なのだ!それは信長殿の幼き頃よりの願いだわしは信長殿と幼き頃にある約束を交わした信長殿はその約束を果たす気なのだそしてまたわしもその約束を破る気は毛頭無い!」

元康はそこで言葉を切ると家臣達を見回した。

家臣達は全員真剣な眼差しで元康を見ている。

元康は息をいっぱい吸うと城じゅうに聞こえる声で叫んだ。

「わしは今より天下の同盟主よっ!」

家臣達はいままで見たことのない元康を見てようやく腹をくくった。

家臣達は口を揃え

『どこまでもお共致しまする!』

と答えた。

今をもって松平元康と織田信長は同盟を結んだ。

元康は家臣達から俺に視線を向けるとにっと微笑んだ。

それは元康が俺に初めて見せた心の籠った笑いだった。


岡崎城 元康の部屋


「ありがとうございます本当、これでまた天下に一歩近づきました」

俺は元康に頭を下げた。

元康は笑いながら

「よいよいわしとてこの松平家を守る手立てが出来たこれで松平家は安泰だ」

俺は微笑んだ。

元康は続けた。

「それよりこれから信長殿へ挨拶に行きたい連れて行ってくれ」

「え、今からですか?今からだとつくのは夜になりますが?」

「別に良い連れて行ってくれ」

「はい、わかりました」

俺と元康は部屋を出た。


清洲城 信長の部屋


あれからまた3時間程馬を走らせようやく清洲にたどり着いた時は既に空は暗くなっていた。

俺が元康と共に部屋に入ると信長が待ちわびた様子で俺たちを待っていた。

信長は俺に

「よく帰ったその様子を見るとどうやら同盟を無事結べたみたいだな」

俺は

「はい、元康様は同盟を快く承諾してくれました」

信長は満足そうに頷いた。

すると元康が

「信長様わしはこれから信長様と共に歩んで行きまする共に天下を取りましょうぞ」

「あぁ元康あの時の今こそ約束果たす時だ」

「はい、それよりわしの松平元康という名を変えようと思うのです」

「名を変える?」

「はい、元康の元の字は義元公から取った名今今川に反旗を翻したわしには少し縁起が良くない

のです」

「まぁ、それもそうだなそれで何て名に

するんだ?」

元康の口から発せられたのは衝撃の言葉だった。

「はい、『徳川家康』と名乗ろうと思います」

俺は思わず会話に割り込んだ。

「今徳川家康って言いました!?」

元康は俺の質問に困惑しながらも

「あ、あぁそう言ったが…」

「字は?何て字書くんですか?」

「徳用の徳に小川の川住む家に元康の康だが…」

俺は独り言をぶつぶつと言い出した。

「まじじゃんやべー初めて見た、あぁそりゃそうか会ってたらやべーはつかホントにこいつが…」

そんな俺に信長が

「どうした?猿?」

俺は慌てて

「あ、いや大丈夫です」

そして家康に向き直り

「家康様貴方凄い人になりますよ」

と言った。

家康はその言葉に困惑していた。

かくして歴史的大イベント『清洲同盟』は無事結ばれた。

この同盟は信長が死ぬまで続いた。


第2章弟?


清洲城足軽兵舎

清洲同盟から一週間後

俺は自宅でくつろいでいた。

その時

「藤吉郎殿っお客様ですっ」

外から声が聞こえてきた。

俺はゆっくりと腰を上げのそのそと歩き出した。

ようやく戸にたどり着き戸を半分程開けた。

「何ですか?」

俺の発した声は明らかに不機嫌だった。

伝えに来た兵士は少し申し訳なさそうに

「この方がお会いしたいと」

そう言って隣を見た

隣には見知らぬ青年が立っていた。

歳は俺より少し年下位何処と無く子犬を思わせる。

その青年は突然呟いた。

「兄上…」


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