第12話 おじさん、魔王城で大暴れ
本日の3話目です。ご注意ください。
北の魔王城。
封印スキルが解除され、俺の体に力がみなぎる。
拳を握ると、空気がビリビリと震えた。
リィゼが顔を上げた。
「おじさん……なんか光ってる」
ルシアも笑顔で言う。
「ついに覚醒! 楽しみだな~!」
レオナ騎士団長は背後で頭を抱える。
「まさか、こんな事になるとは……」
城の門前。
黒い魔法陣が回転し、魔王城の守護兵たちが立ちはだかる。
高さ三メートルのオーガ、巨人、魔獣……数百体。
俺は拳を握りしめる。
「……面倒くさいな」
ルシアが小さく拍手した。
「いいね、そのノリ」
俺は一歩前に出る。
そして――
【スキル《おっさんパンチ》発動】
拳が輝き、空気を切り裂く。
ドゴォォォン!!!
オーガの頭が吹き飛び、城門の石が崩れる。
巨人たちも一瞬で吹き飛ばされ、魔獣は空中で転がった。
リィゼが目を丸くする。
「……やっぱりやばい」
ルシアも楽しそうに笑った。
「面白い! もっとやって!」
レオナ騎士団長は全員に叫ぶ。
「後退! 彼に任せろ!」
城内。
魔王ベルザードが玉座から立ち上がった。
「ふむ……やはり貴様か」
その隣にルシア。
「お父さん、見てて! おじさんすごいよ!」
魔王は冷たい笑み。
「封印が解けたか……なるほど、これは面白い」
俺は城の広間を進む。
【鑑定】を発動すると表示される。
魔王ベルザード
危険度:SSS+
魔力量:世界樹級+α
「……まあ、殴ればわかるか」
ルシアが言う。
「おじさん、手加減しなくていいよ!」
俺は拳を構える。
その瞬間、城全体が揺れた。
魔王の魔力が炸裂し、巨大な竜巻が広間を覆う。
だが俺は踏みとどまる。
【スキル《超回復》自動発動】
傷は瞬時に癒え、体力は全快。
拳を振り下ろすと――
ドゴォォォォン!!!
魔王の竜巻を粉砕し、玉座の間に直撃。
魔王は一歩後退る。
「……な、なんだ貴様……!?」
リィゼが笑った。
「おじさん……楽しそう」
ルシアも声を上げる。
「もっとやろう! 世界が揺れるくらい!」
魔王は顔色を変え、杖を振る。
黒い光の刃が飛び出し、俺を斬りつける。
俺は軽くかわす。
【スキル《おっさんサバイバル》】が自動発動。
攻撃の予測、回避、反撃が完璧に行われる。
俺は魔王に向かって歩く。
「……戦う気ないんだけどな」
魔王は叫ぶ。
「無礼な人間め!!」
しかし俺の拳は止まらない。
ドゴォォォォン!!!
城壁が揺れ、玉座が崩れる。
魔王が後退る。
だがその背後、ルシアが笑って魔法陣を展開。
「お父さん、ここからは私も!」
魔王ベルザードは目を見開く。
「貴様ら……!!!」
リィゼは俺の隣で小声。
「この二人、本当に世界最強級……」
俺は拳を握ったまま笑う。
「飯の時間、邪魔するなよ」
そして――城内に静寂が訪れる。
魔王も、ルシアも、そして俺も、笑みを浮かべていた。
【次回予告ー明日19:30投稿予定】
おじさん、魔王と直接対決!?
ルシアの本当の力とは?
そして、封印解除された「おじさんの正体」の秘密がついに明らかに――!




