第8話 聖女康代の心の声
この割愛版は、読み易さを優先して文字数を制限して再編集しています。
三日月未来
新政府のメイン機能は、田園の地下深くに新しく設置されていた。
地下要塞は織畑首相と前畑副大統領の提案で企画された。
織畑は地下に最小限のステルス司令部を提案した。
前畑は自給自足システムの促進を提案する。
徳田は鎖国に伴い、外交の入り口を閉鎖した。
外国基地を撤去したあと、幕府の国防軍が駐留している。
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前畑の口癖は国家の実質的な経費を算出してわかること・・・・・・。
それが本当に必要な経費の算出になった。
すべては、そのためのデノミ政策と通貨と税金ゼロ政策だった。
前畑は徹底的に余剰部分を切り捨てると言うチート級の政策を実施した。
前畑は徳田に言った。
「もしも、税収がゼロだったら」
「実質いくら必要と思いますか・・・・・・ 」
「今までの政府は、老若男女の国民からカネを巻き上げた結果、神の怒りを受けて地上世界から消されました」
『そうね、前畑さんの仰る通りですわーー アトランティスのような天罰ね』
『国家がカネ儲けするような搾取は腐敗の肥やしになります』
「国家を腐敗させ人間を変貌させる原因はーー 不安、憎悪、妬みなどの負のエネルギーの増大」
織畑も加わった。
「原因を徹底的に削除して可視化するには、シンプルにしましょう」
「偽善者は複雑を装い、弱者を食い物にしますわね」
前畑利家の生まれ変わりは天才的な頭脳で皇国再生を始めた。
『会議に箱物は必要ありません・・・・・・ 』
『インターネットとホログラムディスプレイがあれば十分です』
『しかし、産みの苦しみは避けられないわね』
徳田は珍しく大きなため息を吐く。
天女の天宮静女が、傍らで頷いた。
「まだまだ、性根の腐った者も大勢いるでござる」
「当分は気を付けるが良いでござる」
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その時、神使の黒猫のセリエが小さな姿で生徒会室に現れた。
「困ったら我に相談ニャ! 」
「我は、最強だにゃ」
黒猫は呟くと光になって消えた。
神使セリエは敵にしたら最悪だけど、味方にしたら史上最強だと康代は思った。
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徳田康代、織畑信美、前畑利恵、天宮静女
そして、地球の女神アセリアの神使セリエを味方に、皇国再生の歯車を回転させた。
徳田大統領は青写真に整備を加え、無償提供の国民住宅増設プランを思案している。
『無償しかない』
『国だから出来ることーー 』
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大江戸平野も梅雨の季節となって雨音がしとしと聞こえている。
移動設備の充実している学園都市では雨の心配がなかった。
徳田幕府はノーマネー無税政策をも推進した。
山積している課題は部分的に実現の目処が確保された。
全国の公立私立学校は統合され無償化になった。
『これでいい』
『これからだ』
神聖女学園は元々無償化だった。
そして新政府の中心になった。
そのため対象から除外された。
聖女康代は公平を常にスケールと考えた。
正義という不安定を排除した。
基準が動けば正義が変わるからだ。
誰かのための正義じゃないと、康代は心の中で自問自答した。
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康代は、隣室の生徒会執務室の青色のソファに腰掛けた。
すぐに立ち上がり窓側に移動して、背中を窓枠に預けた。
水色のセーラー服がカーテンに触れる。
窓を少し開けて、康代は大統領コメントを考えた。
真っ赤な夕焼けが、防弾窓ガラスに反射している。
康代は、自問自答しながら自身の心とロールプレイを繰り返した。
『国家とは、国民に与える側でなくちゃいけない』
『国家が国民から搾取するのはおかしい』
『国家の利益を国民が受ける』
『親が国家で子が国民だ。これは子育てと同じ』
『間違った考え方は国家の方向性を失う』
『国家の義務は、国民を幸せにすることですが、違いますか』
手短な心の声を康代は音声にして録音した。
康代は学園都市の再構築を含め、未来の青写真をまとめて地下都市を考える。
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永畑町の大陥没を考えれば、地下が絶対安全と言うことは考えにくい。
しかし狭い皇国の東都の中で、核シェルターをも考えなければ。
地下は捨て難く康代の心を強く揺さぶる。
学園内にある一部の田園は自給自足として機能している。
学園の生徒たちの食生活を支えた。
電力は宇宙発電所の安定供給で既に機能していた。
ある物とない物を、康代は頭の中で整理した。
衣食住を満たせばいいわね。
パズルで遊ぶ子どものように・・・・・・。
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三日月未来




