第56話 クロと一郎の命令
まえがき
第56話 クロと一郎の命令
改編2026 「女子高生は大統領〜転生女子高生」
7万文字
この小説の改編前の元タイトルは
「女子高生は大統領」の30話
【三十】宝田劇団の舞台予行練習!
自作小説を書き直して別作品としています。
大幅に割愛加筆分割しています。
三日月未来
利恵が真剣な表情を浮かべ康代に言った。
「動物などの科学的実験でも証明されているのよ、制限を与えた動物と与えない動物では運動能力に大きな違いが発生するわ」
『人間には理性があるから普段は良いけど、見えない壁がブレーキになることがあるのね』
「康代さん理性の開放って、ある意味ヒントになりませんか」
『光夏、それは違うわ。役割が違うわ。これは意識の問題と思うのよ』
静女の言葉には不思議な説得力があった。
「理性の箍が外れたらYBSGでござる」
静女はカフェの窓ガラス越しに大江戸山脈の夕陽を眺めていた。
康代が時計を見ると結構な時間になっている。
『みんな良かったら、このまま学園寮の食堂に移動しませんか』
豊下が答えた。
「この間と同じ食堂にしましょう」
『じゃ、決定ね。あとで食堂の玄関で』
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康代と静女以外は席を離れていた。
康代のホログラム携帯に赤いシグナルが表示された。
陛下からのホットラインである。
陛下と康代は、外での会話には注意していた。
陛下は康代のことを花子と呼び、康代は一郎と呼んでいた。
神使セリエのことはクロと呼んでいる。
『あら一郎さん、ご無沙汰しています』
「花子よ、元気か」
『はい、お陰様で元気です』
「それなら良いが花子、クロから注意を聞いている通り、ブラックストンが怪しい」
「どんな批判が起きてもクロと私の命令に従ってくれ」
『クロと一郎さんの命令は絶対ですわ』
「困ったことがあれば私を頼りなさい」
『ありがとうございます。一郎さん』
一郎を名乗った陛下は携帯を切った。
康代の心には墨のような滲みが広がっていた。
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康代と静女はショッピングセンターの地下通路から学園寮に戻り私服に着替えて食堂に向かった。
静女は一瞬にして膝丈の薄いグリーン色の花柄のワンピースドレス姿になっている。
『あら静女、シンデレラみたいにお洒落ね』
「そう見えるでござるか。静女は嬉しいでござる」
『やっぱり静女は、シンデレラ好きなのね』
「静女は童話を読みたいでござるよ」
『短歌の企画に童話もいいかもしれないわね』
「康代、それ良いでござる」
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康代と静女が到着すると他の6名が先に到着して席を確保していた。
5棟の地下と地上にそれぞれ食堂がある。
中等部から大学部までを入れると10学年になるマンモス学園寮の食堂だ。
到着タイミングが遅れると待つ事になる。
康代たちが食堂で身分を明かすことは無かった。
女子生徒たちには生徒会の女子高生に見えているだけだ。
徳田幕府の素顔は非公開になっていた。
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利恵が席を確保した秀美を労った。
「秀美さんが生徒会に来てからは食堂で待たされることが減ったのよね」
『本当ですわ。秀吉、ああ秀美さんに足を向けて寝れませんわね』
康代は一瞬、秀美の顔に前世の秀吉を見て言い間違えそうになった。
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田沼光博士と若宮咲苗が康代たちのテーブルにやって来た。
「康代さん、同席してもよろしいですか」
『田沼先生、何かあるのですか』
「怪しいでござるな」
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三日月未来




