第34話 皇国の方舟計画
第34話 皇国の方舟計画
「皇国をすっぽり包み込む巨大結界だよ。皇国の守護神さまのだよ」
「水が引いた時、皇国の方舟と言う伝説が誕生するだろう」
「巨大津波が何日もですか」
秋野は言葉を呑んで耳を傾けた。
「と言う訳で繰り返すが、鎖国維持じゃ分かったな。今日はここまでじゃ、続きはあるがまたにゃあ」
「其方たちには我がいるから大丈夫にゃあ心配無用にゃあ」
神使セリエは普段の口調に戻ると光になって消えた。
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セリエが消えたあとも康代たちの興奮は続いた。
「康代殿、大変なことでござるな」
『皇国が現代の方舟になるなんて・・・・・・』
『今後、何が起こるかは分かりません。神話の世界の御伽噺を見ているような気分ですわ』
「徳田さん皇国は残された人類の希望になるかもしれませんね」
『先生、私もそう思います。現代に神話のようなことがこれから起こるなんて想像出来ませんわ』
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陰陽師の秋野は背中に当たる日差しを感じ、グランド側の窓を少し開け遠くを眺めた。
白いカーテンがはためいて新緑の香りが部屋に流れ込んだ。
「此処からの大江戸平野の眺めは格別ね」
「左様でござる。秋野先生」
康代、信美、利恵、秀美、光夏たちも夕日に視線を送った。
さすがに気分良くと言われてもしょうがない精神状態だったのだ。
『まほろばの国が何処にあるかは知らないけど、機会があれば行きたいわね』
「もほろばの国は大都に近いでござる」
『静女は、瞬間移動できるから便利よね』
『そう言えば、セリエさまが並行世界の神さまの話をしていたような』
「並行世界の話はよく話題に上がるけど本当にあるのね」
秋野先生が顔を輝かせて話す。
「秋野先生、黄泉の国があるなら不思議ではありません」
「秀美さんのそう言う発想は素敵です」
「天女である静女をお忘れでござるか」
「天女の存在を知る者たちの発言には見えないでござる」
『そうね、静女の言う通りよ。普通に考えれば、転生女学園も都市伝説レベルですわ』
織畑、前畑、豊下、明里、そして陰陽師の秋野も頷く。
「さてーー そろそろ下校時間よ。みなさんはどうされます」
秋野先生だった。
『夕飯には早いので、信美と私はオーディションの準備をするわ』
『静女はどうしますか』
「古典の本を読みたいでござるよ」
『利恵、秀美、光夏は、どうされます』
「私たちは勉強会をします」
利恵が決定していた。
『じゃーー あとで学園寮の食堂でお会いしましょう』
『秋野先生も如何ですか』
「ありがとうね。徳田さん。まだ仕事があるので」
『残念ですが、またお願いします』
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康代たちはいつもの雰囲気ではなかった。
戦国転生女子高生の心は大きく揺れている。
冷徹に慣れている人間はいない。
康代たちは、並行世界の神さまが憐れな子羊を救済してくださると信じた。
その頃、西和帝国側の中間世界では大わらわな準備に追われていた。
女神アセリアは西和シントン事件を受けて、並行世界の双子の女神パラリアとの共同作戦を模索した。
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三日月未来




