第16話 光秀の生まれ変わり
この小説は自作長編小説「女子高生は大統領」を
割愛加筆再編集して、各話をショートショートくらいの長さに再編集しています。
ストーリー展開が違う部分もあります。
再編集版では、康代は文武両道ではありません。
三日月未来
金曜日の放課後、生徒会室の執務室。
徳田康代、織畑信美、前畑利恵、豊下秀美と天女の天宮静女が、光秀の生まれ変わりとの顔合わせで集まっていた。
滅多に生徒会室に現れない秋野晴美先生も同席している。
『秋野先生、本日はよろしくお願いします』
「そうね、光秀の生まれ変わりの明里光夏と面識があるのは、私だけですから」
「秀美、ちょっと外を見ててくれないか」
信美が秀美に言った。
「秀美さんは、お顔知らないのよね」
秋野先生から言われた秀美は照れ笑いして頷いた。
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[トン・トン・トン]
生徒会室にノック音の余韻が響く。
生徒会メンバーが先導して明里光夏を連れてくる。
「明里さん、こっちよ悪いわねーー 急なお願いで」
「秋野先生、私こそ呼んで頂きーー ありがとうございます」
「明里さんを紹介するわね。みなさんとは初対面ですが、今日から生徒会に参加することになった明里光夏さんです」
黒茶色の長い髪はポニーテールでまとめられていた。
背丈は168センチくらいのやや冷たい印象が漂う美しい少女が目の前にいた。
「秋野先生から紹介された明里光夏です。よろしくお願いします」
「左から順に紹介するわね。徳田康代さん、天宮静女さん、織畑信美さん、前畑利恵さん、豊下秀美さん」
「じゃ、私は仕事に戻るから、徳田さん、あとはよろしくね」
秋野先生は康代に丸投げして生徒会室を出た。
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「こんなに、広い部屋とは知りませんでした」
明里は驚いて声にした。
『明里さん、みなさんがそういうのよ』
『ーー ところで明里さん、最初に話すことがあるのよ』
「何でしょうか」
『天女の天宮静女さんからがいいかな』
康代が静女を指名した。
「天宮でござる」
「私は本能寺の歴史を知る者でござる。明里光秀の濡れ衣を知ってる者でござる」
「明里光秀さんの嘘の歴史の汚名の真実は、ここにおる者の全員が知ってござる」
『だから、明里さんは何も心配しないで戦国の生まれ変わりの私たちと前世の時のようにしましょう』
明里光夏は涙を溜めながら言った。
「みなさん、本当にありがとうございます」
美夏は思わずハンカチで目頭を強く押さえた。
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神使のセリエが黒猫姿で現れた。
「いよいよ戦国転生女子高生が揃ったようじゃにゃ」
『セリエ様、こんにちは』
康代が答える。
「康代よ、我の紹介を頼むにゃ」
『こちらは、神使のセリエ様です』
セリエと初対面の秀美や光夏はポカンとして固まってしまった。
無理もないーー 猫が人間言葉を話すのだから。
「我は、滅多に其方たちの前には現れにゃいが、嬉しくて今日は出てしまったにゃあ」
「其方達にスキルを与えたにゃあ、我を見て我の言葉が分かるスキルだにゃあ」
「皇国を良き国にするにゃあ其方達の力が必要にゃあーー 分かるにゃあ」
「それは良くしたいと願う愛の力にゃあ」
「其方たちのお陰で皇国の歴史が動き出そうとしているにゃ」
「困ったら、心の中で神使セリエの名前を呼ぶが良いにゃ」
「千人力だから安心してにゃあ」
神使セリエは消えて光になって輝いた。
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セリエが消えたあと、前畑利恵の提案でお茶会が決まった。
「光夏さん歓迎のお茶会は、紅茶でよろしいかしら」
一同は生徒会の会議テーブルで、他のメンバーと一緒に団欒のひと時を過ごすのだった。
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三日月未来




