夜更かしの先に
生成AI(Grok)による本文作成を行い、微調整しています。
苦手な方はご注意くださいませ。
夜中に目が覚めた。
時計を見ると、深夜の1時を少し過ぎた頃だった。普段ならまりももとっくに休んでいる時間なのに、リビングの方からわずかに明かりが漏れている。
起き出して覗くと、まりもはソファに座ったまま窓の外を見ていた。淡い緑の長い髪が膝の上に流れ、濃い緑の葉模様が小さな明かりを反射している。まりもは動かない。
「……まだ起きてるの」
「目が覚めたのか」
短い返事だった。
私は静かにまりもの隣に座る。
まりもはちらりとこちらを見ただけで、何も言わない。拒否もしなければ、歓迎する素振りもない。ただ、視線を窓の外に戻した。
「眠れないの?」
「そういうわけではない」
「でも、こんな時間に」
「……たまに、聞こえるものがある」
それ以上は聞かなかった。急かすつもりはなく、ただまりもが起きている理由を、少しだけ知りたかった。
しばらく沈黙が続いたあと、まりもがぽつりと話し始めた。
「森は、夜になると別の顔を見せる。昼間は木々が呼吸し、小さな精霊たちが動く。だが夜は、もっと深いものが目を覚ます」
「深いもの?」
「古い記憶だ。この森がまだ人間の気配をほとんど知らなかった頃の残り香のようなものだ。ぼくはそれを、今も聞いている」
まりもの声は低く、いつもの調子を保ちながらも、角が少なかった。
「守り神でいるということは、ただ境界を見張るだけではない。森が何を覚えているかを、忘れないようにすることでもある」
私はうなずいた。まりものことは、まだ多くは知らない。それでも今夜は少しだけ、その一端に触れられた気がした。
「教えてくれてありがとう」
「……別に、大した話ではない」
そう言いながらも、まりもは窓から視線を戻さなかった。淡い緑の髪が、わずかに揺れている。
部屋の時計が、夜の深さを刻む。私たちは特別なことをするでもなく、ただ同じ時間を共有していた。
「ねぇまりも」
「まりもって呼ぶな」
低い声が返ってくる。
窓の外を見つめたまま、まりもの肩がわずかに力を抜いていた。森の古い記憶を、今夜も一人で聞いていたのだろう。




