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精霊の服を脱いだ日

生成AI(Grok)による本文作成を行い、微調整しています。

苦手な方はご注意くださいませ。

 休日の午後、まりもはいつものように窓辺に座っていた。

 淡い緑の長い髪が背中に流れ、濃い緑の葉模様が柔らかな光を受けて揺れている。着ているのはいつもと変わらない精霊の服だ。白を基調にした簡素なもので、まりもの力で汚れ一つない。


「たまには違う服着てみない?」

「不要だ。ぼくは精霊だぞ。人間の衣服など、必要ない」

「でもいつも同じじゃん。このワンピース、似合いそうなんだけど」


 私はクローゼットから、淡い水色のワンピースを取り出した。シンプルで、動きやすそうなデザインだ。

 まりもは明らかに嫌そうな顔をした。


「ぼくの服は、力で清浄を保っている。汚れることもなければ、替える必要もない。……それに、そんなものを着てどうする」

「たまにはいいでしょ。ね、お願い」


 しばらく黙っていたまりもは、小さく息を吐き、ようやく立ち上がった。


「……一度だけだ。すぐに脱ぐ」


 まりもは部屋の隅で、背を向けて服を替えた。精霊の服が静かに床に置かれ、代わりにワンピースの生地が淡い緑の髪に触れる。

 しばらくして、まりもがゆっくりと振り返った。

 いつもの凛とした雰囲気のままなのに、どこか落ち着かなそうだ。袖の感触を確かめたり、裾を小さく摘んだりしている。耳の先がはっきりと赤い。


「……変だ。身体の線が、必要以上に出ている気がする」

「全然変じゃないよ。すごく似合ってる」

「世辞はいい。ぼくは精霊だ。人間の衣類で飾る必要などない」


 そう言いながらも、まりもは鏡の前から離れなかった。淡い緑の髪を指で梳き、葉模様がワンピースの生地の上で揺れるのを、じっと見ている。

 しばらくして、私の視線に気づいたまりもが低く呟くように言った。


「……別に不快なわけではない。ただ、慣れていないだけだ」

「何も言ってないけどね。じゃあ、今日はずっとそれでいてみない?」

「……午後だけだ。夜になったら戻す」


 私は笑ってうなずき隣に座った。まりもは少し気まずそうに窓の外を見ている。ワンピースの裾が、まりもの膝の上で静かに収まっていた。

 しばらく沈黙が流れる。


「……意外と、悪くないかもね。まりも」

「まりもって呼ぶな」


 すぐさま低い声が返ってくる。

 だがその声には、いつものような強さが少しだけ欠けていた。

 誇り高い森の守り神が、人間のワンピースを着て、静かに恥ずかしがる午後。

 同じ屋根の下の日常は、またひとつ、柔らかく増えていく。

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