やっぱり猫
生成AI(Grok)による本文作成を行い、微調整しています。
苦手な方はご注意くださいませ。
夜、少し仕事が残っていたので、リビングのテーブルでパソコンを開いた。
画面をつけて、資料を読み始める。キーボードに指を置き、静かに打ち込み始めたそのときだった。
「……何をしている」
すぐ後ろから、まりもの声がした。
「仕事。少しだけ残ってたから」
「ほう」
それだけ言って、まりもはソファに戻る。淡い緑の長い髪が揺れて、濃い緑の葉模様が部屋の明かりを弱く反射していた。しばらくすると、また近づいてくる。
「まだ終わらないのか」
「うん。もう少し」
「……そうか」
また離れる。なのに、五分もしないうちに、別の角度から顔を出してきた。
「画面が明るいな」
「目に悪い?」
「人間は脆いからな」
そう言いながらも、まりもは特に何かをするわけではない。そばにいるだけ。時々、尻尾がテーブルの脚に触れる。耳が小さく動く音がする。
ふと、昔よく見た動画を思い出した。
猫は、飼い主がパソコンを開き始めたとたんに、膝の上に乗ってきたり、キーボードの上を歩いたり、どうしても邪魔をしに来る——そんな動画を、何度も見たことがあった。
まりもは猫の精霊だ。
邪魔をしているつもりはきっとない。ただ、なぜかパソコンを開くと、こうして話しかけてくる回数が増える。そばに来る頻度も増える。
本当は、一人にされるのが少しだけ気になるのかもしれない。
仕事に集中しているこちらの姿を見ていると、放っておけなくなるのか。あるいは、ただ近くにいたいだけなのか。どちらにせよ、まりもはそれを絶対に認めない。近づいては離れ、離れてはまた近づく。その繰り返しが、今夜はずいぶんと正直に見えた。
「まりも」
「何だ」
「……別に。なんとなく」
まりもは怪訝そうな顔をして、またソファへ戻っていく。なのに、次にこちらがキーボードを打つ音を立てると、また静かに近づいてきた。
「……まだか」
「まだ」
「ふむ」
低い声で返事をして、隣の椅子に座る。特に話をするでもなく、ただ画面を横目で見ている。邪魔をしているようで、邪魔をしていない。いるだけなのに、確かにそこにいる。
よくある、猫の習性に似ている気がした。
まりも本人に言ったら、きっと「違う」と否定するだろうけれど。
しばらくして、思い出したように低い声がした。
「……まりもって呼ぶな」
今日の抗議は、いつものように短くて、どこか馴染み深いものだった。




