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第1話 変わった未来

しばらくすると、誰かが呼んでいる声がした。


どうやら、トキコ、トキコと私の名前を呼んでいるようだ。うるさいなあ、今は凄く眠たいので、しばらくは起こさないでくれよ。


しかし、私を呼んでいる人物が肩を揺らしてきたので、さすがに目が覚めてしまった。私は重い瞼をゆっくりと開けると、パパとママの顔がそこにあった。もちろん中学時代ではなく、2017年の世界のパパとママである。そう、現代に戻ってきたのだ。


ママが心配そうに頬を触ってきた。

「良かった、寝ていただけみたい。でも、パパはよくこの場所が分かったわね」

「ああ、俺の手紙がなかったから、もしかしてと思ってさ……」

「でも、無事で良かったよ」

ママの目には涙のようなものが見えた。


ああ、私って大切にされていたんだな……。

「ママ、心配かけてごめん」

すると、ママは壊れるくらいに強く抱きしめてきた。

「バカ、みんな心配していたよ。キョウコお婆ちゃんもカイトもユキちゃんも……。みんな、トキコのこと大切だと思っているよ」

「ごめん、みんなに謝るよ」


こうして、私は現代に戻ってきたのである。スマホの日付は2017年7月20日である。明日から、中学生活最後の夏休みが始まるのだ。


私はパパとママと話すうちに違和感を覚えた。どうやら、20年前に私が存在していた記憶がないみたいだった。つまり、20年前の時空院トキコは幻の存在なのだ。いわゆる、ご都合主義ってやつだ。


翌日にユキちゃんとソフト部の部員に謝り行った。ユキちゃん、後輩のエリカ、その他のソフト部員も簡単に許してくれた。別に特に気にもしていなかったみたいだ。全員が体育会系なので、性格はさっぱりしているようだった。私が色眼鏡で見ていただけだったのかもしれない。


それから、ユキちゃんはもう1回勝負をしようと言ってきた。例のママが提案したソフトボール勝負の件だ。私は過去にケリをつける為に勝負を受けて、バットを振るだけ振ってみた。もちろん、結果は三振だったのだが、負けても気分は爽快で悪くはなかった。


それと、私が過去を大幅に変えたので、未来は良い方向になっていた。まず家に帰ると、キョウコお婆ちゃんが一緒に住んでいた。


タイムスリップする前と違って、禁煙に成功しており、体もキビキビと動かしていた。ママとも仲が良い関係みたいだ。


カイト伯父さんも帰省しており、ママに心配かけるなと頭を叩かれた。とても痛かったけど、何故か嬉しく感じた。他にも、サチ婆ちゃんの最後を家族全員で看取れたみたいだ。ママもこの件は満足しているらしい。


どうやら、私は未来を変えられたみたいだ。

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