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『無人世界プロトコル』  作者: キロヒカ.オツマ―


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第71章 包囲網


1. 夜明け前の静寂


避難所の外は、まだ薄暗い黎明だった。

黒瀬が仲間と装備を整えていると、遠くで乾いた破裂音がした。


「……銃声だ」ハワードが顔を上げる。

次の瞬間、監視ドローンの警報が鳴り響いた。


警報:北東方向より多数の武装集団接近


レイラが端末を操作し、外周カメラの映像を表示した。

映し出されたのは、整然と進軍する黒い装甲車と、

その後ろに続く武装兵士たちだった。


2. 包囲の輪


「完全に狙われてる……」ハワードが唇を噛む。

黒瀬は画面を見ながら低く呟いた。


「旧政府の残党だ。想定より早い」


装甲車の上に展開した無人タレットが、外周防壁を狙った。

数秒後、鋭い閃光と共に砲撃が始まり、

避難所の鉄柵が次々と吹き飛んでいく。


「各自、戦闘配置! 非戦闘員は地下へ避難させろ!」


黒瀬の号令が響き、仲間たちが散っていく。


3. 内部への侵入


外周が突破されると、敵兵が一斉に突入してきた。

彼らは迷いなく通路を制圧し、残存する防衛ドローンを次々に撃ち落としていく。


レイラが叫ぶ。「突破速度が速すぎる! 内部のルートを熟知してる!」


ハワードが青ざめる。「内部に情報を流してるやつがいる……」


黒瀬は一瞬マリクの顔を思い浮かべたが、首を振る。

今は疑っている暇はない。


4. 退路を探す


「西側の旧メンテナンス通路を使え!」

黒瀬は避難ルートを示し、仲間を誘導する。


だが、端末に表示されたマップに赤い点が現れた。

そこにも敵部隊が接近していた。


「退路を塞ぐつもりだ……!」


黒瀬は歯を食いしばり、別のルートを探した。

「地下鉄跡地だ。あそこならまだ包囲は薄い」


5. 混乱の中の市民


避難所の中では、市民がパニックに陥っていた。

泣き叫ぶ子ども、荷物を抱えて走る老人、

倒れた仲間を引きずる者――混乱は極限に達していた。


黒瀬はレイラと目を合わせる。

「全員は救えない……それでも行くか?」


レイラは震える手を握りしめた。「行かなきゃ、ここで全員死ぬ」


6. 次章への引き


外の空が徐々に赤く染まり始める。

爆発の煙の中、黒瀬は決断した。


「西通路へ移動! 残りは俺が抑える!」


その瞬間、再び無線が鳴った。

スクリーンにはマリクの影が一瞬だけ映る。


「――まだ間に合う。俺の条件を受けろ」


通信はすぐに切れた。


黒瀬は振り返らずに走り出した。

「マリク、お前のゲームには乗らない……!」

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