表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『無人世界プロトコル』  作者: キロヒカ.オツマ―


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/100

第60章 交錯する網



合流地点から抜けると、地面は荒れた貨物ヤードに変わった。

ここは政府が使っていない廃コンテナ置き場だが、今はセンサーと赤外線トラップが仕掛けられている。


サイファは手際よく妨害装置を展開し、レーザーを一本一本切断していく。

「急げ、あと十五分」

声は落ち着いているが、指先は寸分違わず動く。


その時、耳に響く銃声。

遠方のコンテナ上から火花が散った。政府の狙撃兵だ。


黒瀬は叫んだ。「走れ!」


レイラがハワードとルークを庇い、遮蔽物の陰へと押し込む。

サイファは逆に前へ出て、煙幕弾を投げた。白煙が瞬時に広がり、視界が真っ白になる。


だが煙の中、別の影が現れた。

その動き、声――忘れかけていた感覚が黒瀬の背筋を冷たくした。


「久しぶりだな、黒瀬」


煙の奥からマリクが現れた。

以前と同じ戦闘服だが、その表情はもう協力者のそれではなかった。

背後には政府特殊部隊の二人を伴っている。


「もう一度だけ言う。降伏しろ。お前たちが進めば、街はEMPで焼かれる」


黒瀬は銃口を向けたまま固まった。

サイファが小声で言った。「撃つ?」


一瞬の沈黙。

背後ではドローンのローター音が迫り、頭上には照明弾の光が落ちてきた。


「……行くぞ!」

黒瀬は判断した。撃つのではなく、横へと跳び、再び走り出した。


マリクの表情がわずかに揺らいだ。撃てたはずなのに、撃たなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ