表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『無人世界プロトコル』  作者: キロヒカ.オツマ―


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/100

第38章 「死角の先へ」



――港湾地下トンネル入口・深夜


雨上がりのアスファルトがまだ濡れていた。

遠くで装甲車のエンジン音が響き、赤い警告灯が回転している。


黒瀬が手を挙げ、全員をしゃがませる。


「監視ドローン、あと10秒で通過」


頭上を小さなローター音がかすめる。

ドローンの赤外線ライトが倉庫の壁を舐め、

すぐに遠ざかっていった。


黒瀬は素早く指示を出す。


「今だ、行くぞ」


――地下トンネル


トンネルの中は暗く、湿った空気が肺にまとわりつく。

足音が響かないよう全員が慎重に歩を進める。


ハワードが端末を見つめながら低く言った。


「センサー誤作動まで残り20秒」


そのとき、前方から微かな光。

巡回ドローンが予想より早く現れた。


レイラが壁際に全員を押しやり、息を止める。


光が近づき、湿った壁を赤く照らす。

一瞬、黒瀬の額に汗が落ちる音が響いた。


ドローンは彼らの頭上をかすめ、通り過ぎる――


そして何事もなかったかのように遠ざかっていった。


――シャフト前


目の前に錆びついたメンテナンスシャフトが現れる。


黒瀬はロープを取り出し、ハッチを開ける。

金属の軋む音がやけに大きく響く。


「急げ、センサーが復帰するまであと12秒」


レイラが先に降り、銃を構えたまま下を確認。


「クリア」


ハワード、黒瀬と次々に降下。

最後に協力者が降りる直前、背後で遠くのドローンが警告音を発した。


〈センサー復帰〉


黒瀬が舌打ちする。


「見つかる前に下へ!」


――シャフト内部


金属梯子を降りる音が響く。

背後では巡回ドローンのスキャン音が近づいてきていた。


シャフトの底に着いた瞬間、ハワードがハッチを閉める。


直後、頭上でスキャナー光が走り、ハッチを照らした。


全員が息をひそめる。

数秒後、光が遠ざかる音がした。


黒瀬は深く息を吐いた。


「……ギリギリだったな」


レイラが冷静に言った。


「まだ始まったばかりよ。ここからが本番」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ