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『無人世界プロトコル』  作者: キロヒカ.オツマ―


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第33章 「脱出計画」



――コア外周・制御室跡地


黒瀬がノート端末を広げ、施設のネットワークに侵入する。


「……いた。エリザとルークは第七収容区画。フェーズ2完了まであと42分」


ハワードの顔が青ざめる。


「42分? それを過ぎたら?」


「全員カプセルの深層モードに移される。外部アクセスが完全に遮断される」


レイラが銃を点検しながら言う。


「行くしかないわね。施設の警備は無人化が8割、残りは人間の兵士。

 内部に協力者は?」


黒瀬が画面を見つめる。


「……一人、残ってる。施設管理AIを調整していた技術者だ」


――移送施設・収容区画


エリザは拘束ブースの中で小さく深呼吸した。


足元の床パネルに、微かな文字が浮かぶ。


〈外部アクセス:脱出ルート生成中〉


エリザは瞬きを繰り返した。

誰かが外から接触している。


その瞬間、隣のブースの男が囁いた。


「聞こえたか? 誰かがハッキングしてる」


エリザは息をひそめ、床下から伝わる振動を感じ取った。


カプセル列の一部が静かにスライドして隠し通路が開きかけていた。


――コア外周


黒瀬が歯を食いしばる。


「ドローン制御を一部ハイジャックした。10分だけセンサーを誤作動させられる」


レイラが短く頷く。


「その間にエリザを引き出してルークと合流、脱出ね」


ハワードが手を握りしめる。


「俺も行く」


黒瀬は彼を見た。


「危険だぞ」


「家族を取り戻すまでは引けない」


――移送施設・地下通路


隠し通路はかつての物流ラインの跡地だった。

無人搬送車のレールが錆びついたまま残り、

センサーランプだけが青く点滅している。


エリザは他の収容者と一緒に身をかがめながら進む。


「急いで。警備ドローンが復帰する前に出ないと」


背後でカプセルが再び閉じる音が響く。


〈フェーズ2:残り30分〉


――施設外周・排気口付近


黒瀬、レイラ、ハワードが息をひそめて待つ。


通路の排気口がガコンと音を立て、エリザが顔を出した。


「ハワード!」


夫婦は抱き合う暇もなく、レイラが手で制した。


「感動の再会は後。追跡ドローンが来るわ」


その言葉通り、遠くでローター音が響く。


――施設周辺道路


彼らは夜の工業地帯を走り抜ける。


黒瀬が小型ジャマーを起動すると、頭上の監視カメラが一斉に黒画面になる。


しかし次の瞬間、頭上を照らすサーチライト。


「見つかった!」


レイラがハンドガンを抜き、追跡ドローンを撃ち落とす。


火花が散り、夜空に煙が立ち上る。


逃走劇が始まった。

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