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派遣の忍者『月光』  作者: ヒロっぴ
11/35

影から表へ





≪忍者のお披露目≫  ー1ー





…半年後…




『なあ、タケやん。

あいつら…忍者…なんだよな?』





武人と田中は駅前広場のベンチに座って、目線の先でウィンドショッピングを楽しむ勘介と茜を見ていた。





『ああ、俺が最初にその疑問を感じたのは、あいつらと出会ってから一週間後だった。』


『一週間?』




田中は驚いた顔で武人を見る。




『最初、あれだけ色んなもんに驚いてたのに、一週間たつ頃には端から見たら何の遜色もなく現代人してたよ。』


『マジか…』




田中は再び勘介達に目線を移すと、信じられないというように絶句した。




『まー、あの頃はまだまだあらがあったけど、今じゃその粗も見つからない。

今着てる服だって、あいつらが自分で選んだんだぜ。』


『そーなんだ?』


『百合に言わせりゃ、俺よりよっぽどセンスがいいってよ。』




武人はそう言って笑った。




『百合ちゃんが言うなら間違いないな。』




二人して笑っていると、




『な~に?また私の悪口?』




と、後ろから声をかけられた。




『おお、百合、早かったな。』




武人がそう言って振り返ると、武人の恋人、野原百合のはらゆりがニヤニヤしながら立っていた。




『いや、百合ちゃん、またって何よ。俺たち悪口なんか言ったことないじゃん。』




田中がそういうと、百合は武人の隣に座りながら、




『どうかしら?』




と言って、いたずらっぽく笑った。



そして、勘介と茜が数十メートル先の店

から出てくるのを確認すると、




『あら、茜ちゃん達お買い物?』




と武人に聞いた。




『ああ、親父から学生っぽい服を買ってくるように言われたらしい。』




『へー、そうなんだ?

茜ちゃん、なに着ても似合うから、可愛いだろうな。』




百合はそう言ってから、『茜ちゃーん!』




と、手を振った。


茜はそれに気付くと、『あ、百合さん。』と言って、勘介と一緒に小走りに寄ってきた。




『お久しぶりです。』




ちょこんと頭を下げた茜を見ると、百合は、




『お久しぶりって、会わなかったの一ヶ月位じゃない?でも、ますます現代人ね。』




と言って笑った。




そんな傍らで、半年前の出会い以来忙しくて中々会えなかった田中は目を丸くしていた。




無理もない。


現代修行を指示していた康人も『あいつらの順応力は一種の特殊能力だな。』と言って感嘆していたほどだ。


そのため、一年後のデビューを目指していたが、予定が早まり、今日がお披露目式となったのだ。


茜は、百合と一通り世間話をしたあと、




『じゃぁ、私たちは康人さんに呼ばれてるので、先に帰りますね。』




と言って、勘介と共に帰っていった。





『そういえば、他の連中は?』




田中がそう言うと、武人は、




『親父と一緒に最終調整してるらしい』




と言った。




『なんだよ。最終調整って?』



『知らん。


親父が何考えてるかは、未だに謎だ。』





武人がそう言うと、田中は、





『確かに。』と言って苦笑した。




『私達は、2時半に行けばいいのよね?』





百合がそう言うと、武人は、




『ああ、なんか3時からお披露目セレモニーをするらしい。』




と言った。




『お披露目っていっても、道場に知り合い呼んで何でも屋の宣伝するだけなんでしょ?』



『まー、そうなんだけど、後々ブレイクした時のために、記念イベントはやっといたほうがいいって言ってた。』



『アイドルかよ。』





田中がそう言って笑うと、武人は、





『でも、制服なんかもちゃんと作って、本格的に売り出すつもりらしい。親父は。』




と言ってから、




『そう言えば、制服のデザインって、百合がしてくれたんだろ?』




と、百合に聞いた。





『う、うん、』



『百合ちゃんがデザインしたんなら、バッチリだな。なんたって、服飾デザイナーの卵なんだから。』





田中がそう言うと、百合は、





『そ、そうね。』





と言った。





あれ?なんか歯切れが悪いな。






武人は一瞬そう思ったが、気にせずしばらく世間話をした後、





『じゃあ、そろそろ行こうか。』






と言って、百合と田中の三人で道場に向かった。











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