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其の二十三 港
「最近港が騒がしいのう」
「年に一度の大漁祈願の祭りがあるようじゃからな」
「漁に関係する祭りがあるのか」
「村にある豊作祈願の祭りと同じようなものじゃ」
「なるほど。わしもそれにあやかりたいものじゃな」
「お主はそのような事をせんでも順調に釣れておろう」
「・・最近釣れぬようになってきたのじゃ」
「そうなのか?」
「うむ。原因はわからぬが、何故か釣れぬのじゃ」
「餌を変えたのか?」
「変えておらぬ」
「ならば釣る場所を変えたのか?」
「それも変えてはおらぬ」
「なら運が悪かっただけじゃろう。気にする事はない」
「それがそうもいかん。今では魚は大事な資源なのじゃ」
「それは大げさじゃろう。二束三文ならば飲み代にもならぬぞ」
「三日ほど釣れば飲み代にはなる」
「効率が悪いではないか。ならば普通に給料を使って飲んだ方がよい」
「給料は無い」
「無い?また使ってしまったのか?」
「違う。全て嫁が握っておる」
「は?」
「蹴り石以降、完全に嫁が主導権を握っておってな。わしの給料は生活費と、嫁の着物に消えておる」
「・・・」
「どうしたものかのお・・」
「全く・・たまにならわしが奢ってやる。そう気を落とすでない」
「それは誠か!?すまぬのお、ツケがたまっておったのじゃ。ありがたい」
「前言撤回じゃああああああ!」




