其の十八 祝言
「祝言の日取りが決まったぞ!」
「そうか、良かったのお」
「なんじゃ、嫌そうな顔をして。めでたい日が決まったというに」
「お主のやった石蹴りのせいでわしまで頭を下げる羽目になったのじゃぞ。このような顔にもなるわ」
「・・すまん。じゃが、お菊殿に当たらずに本当に良かった」
「うむ。しかしそれでもお菊殿の頭をかすめて障子を破る所までいっておるからな。もう二度とあのような真似はするな」
「分かっておる。これをやるのは戦場だけと心に決めた」
「それが良い。で、祝言はいつになったのじゃ?」
「来月じゃ。日時はまた調整せねばならんがな」
「来月か。まだ少し先じゃな」
「うむ。それまでに色々と準備をしておかねばならん」
「しかしそうか・・来月か・・」
「何かあるのか?」
「いや、来月にも前の大殿様が完全降伏なさるやもしれぬとの話を聞いてな」
「そうか。で、それとわしの祝言と何か関係があるのか?」
「その後で今の大殿様が家臣の大幅な配置換えを予定しておるらしい。そうなるとわしらも引っ越しをせねばならなくなるやもしれぬぞ」
「何!?そうなっては祝言どころではなくなるではないか!」
「うむ。じゃから祝言の日取りを早めた方がよいかもしれんぞ」
「そうじゃな、よし、では早速・・」
「どうした?」
「いや、それはまずい。恐らく無理じゃ」
「何故?」
「あの石蹴りの影響で完全に嫁側が主導権を握ってしまったのじゃ。恐らく日取りは変えられん」
「しかしそれでは・・」
「よし!二人で頼めば何とかなるじゃろう!一緒に来てくれえええ!」
「だからわしを巻き込むなと言うておろうがああああ!」




