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暇人侍  作者: 一斗
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其の十一 刀の行方

「一大事じゃぞ。遂に大殿様の身内の姫君が同盟国から追放されたらしい」

「何と!ならばいよいよ戦になるのか」

「うむ。何かあった時の為に武具を万全な状態にしておかねばならんの」

「・・そう、じゃな・・」

「ん?なぜ目が泳いでおるのじゃ?」

「いや、何、確かに武具は大事じゃが、その・・」

「・・お主、また刀を質に入れたな?」

「いや、質には入れておらぬ。無くしてしもうたのじゃ」

「無くした?」

「お役目を終えて帰ってきた後からどこにも見当たらぬのじゃ」

「それは奇妙な事じゃな。盗人の仕業ではないであろうし・・本当にどこを探しても見つからぬのか?」

「うむ。心当たりは全て探したぞ」

「お役目を終えて・・それは夜の事か?」

「そうじゃ。朝当番の日じゃったからの」

「役目を終えた後は真っすぐに帰ってきたのか?」

「いや、同じ当番じゃった奴と飲んで帰ってきた」

「・・酔っておったのか?」

「・・うむ」

「そうか。刀の在処が分かったぞ」

「それはまことか?」

「あの井戸の中を見てみよ」

「井戸?」

「酔って帰ってくるとお主はすぐに水を飲んでおるからな」

「・・あ!あったぞ!」

「良かったの」

「よし、すぐに引き上げ・・」

「どうした?」

「・・吐いたものが刀にかかっておるううううう・・・」

「井戸の中に吐くなああああ!」

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