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幼馴染と夏祭り

あれから軽く屋台のご飯ものを食べた。焼きそば、たこ焼き、お好み焼き……こういう時の屋台のご飯ものはなんで大阪名物多いんだ……?今は、海の時とは逆の4人がデザート感覚で俺達のを含めた食べたいものを買いに行ってる。初野と凛斗はりんご飴、結愛と鏡はイチゴ飴、俺と宮はかき氷で、俺はブルーハワイで宮はメロン、月島はわたあめで、久遠はチョコバナナ。

飲み物は水で統一している。まぁ浴衣でトイレ行きたくなったら大変だし、俺と宮だけジュースってのも悪い気がするからな。そう考えてると4人が帰ってきてそれぞれ買ってきてくれたものをくれる。


「ん、冷たくて涼めるな」


「同感」


俺が一口かき氷を食べると宮も自分のメロンのかき氷を食べて、同意してくれる。


「美紅と凛斗くんってりんご飴だけど食べにくくないの?」


結愛の方に目を向けると、初野と凛斗にりんご飴の話を振ってるようだ。確かにりんご飴って食べにくそうだよなぁ。


「んー、慣れれば普通に食べれるよ」


りんご飴食べるのに慣れるとは一体……。気にすることでもないけど初野も天然なところがあるな。みんなが食べ終わるとまだ少し時間があったから、花火が上がるまで遊び系の屋台を見て回る。すると宮がある1つの屋台に目が止まり歩いていく。


「宮、なんかすんの?」


「ん、おっちゃん1回」


宮が月島に簡単に返しつつ、やるのは福引き。なんか狙いのものでもあったのかな?ガラガラと音を鳴らしながら福引きを回すと、黄色の玉が出る。するとカランカランとベルを鳴らす屋台の人。


「兄ちゃん運がいいねぇ!3等の手持ち花火セットだよ!」


「どーも」


手持ち花火セットか。打ち上げ花火見終わった後にみんなでやるのもありかもなあ。まぁ宮んちには弟と妹がいるらしいから家族でやるのかもな。


「2等のゲーム機でも狙ってたの?」


「元々これが目当て、めぐ線香花火好きだろ?」


月島のためにやってたのか、それで狙いの3等出すとか本当に運がいいな宮。


「花火大会終わった後にみんなでやるのもいいだろ」


宮も俺と同じことを考えてたみたいだな。俺が横にいる結愛を見ると、隣に結愛はおらず近くの射的屋にいた。声かけてから行けよ、目に入らないとこにいたら焦るだろうが。


「うーん……今回は調子悪いな」


結愛のところに行くと珍しく射的で苦戦しているらしい。いつも狙いのものちゃんと落とすのに。


「おっちゃん、俺も1回」


「はいよ」


俺はコルク弾を入れつつ結愛に問いかける。


「何狙ってたんだ?」


「え?……あのヘアピン……」


結愛が指したのは箱に入ってるリボン型のヘアピン。

俺はよく狙って撃つと、運よく当たり、ヘアピンの箱が倒れた。


「おぉ、上手いねぇ!よかったね彼女さん彼氏に取ってもらって」


「かっ!?違います!こいつとはそんなんじゃなくてただの腐れ縁です!」


即答で言われるとさすがにグサッとくるんだけど……?


「こいつとは幼馴染っすよ」


そう言って俺と結愛は屋台を後にする。それにしても否定の仕方、いつもは軽く流して「腐れ縁」って返すのに今日は慌ててたな。まぁいいか、大した意味はないんだろうし。


「ほら、これ……欲しかったんだろ?」


「あ、ありがと……」


みんながいる方に行くと、初野と久遠が真剣に型抜きをしていた。初野と久遠はちまちまと慎重にやっている。なんつーか前から思ってたけど、絵面としてはめっちゃ地味だよな……型抜きって。


「あ!割れちゃったぁ……」


初野はもう少しのところで割れてしまったみたいだ。

その声も届いてないくらい久遠は真剣に進めていき、少し経つと上手く型抜きを完成させて、ふぅと息をついて額の汗を拭う。その姿も素直にかっこいいから似合う。


「初野さんも上手かったのにね」


「綾音くんの方が上手だよ」


そして近くの屋台ではネーム入りキーホルダーを見ている鏡兄妹。


「うーん、さすがに『れんか』と『りんと』はないかなぁ……」


確かに2人の名前はちょっと珍しいかもな。


「じゃあこのLENとRINのキーホルダーください、それでも俺達の名前に入ってるんで」


確かに『か』と『と』が入ってなかったら、普通にありそうだ。凛斗はそれを購入して『RIN』と書かれてる方を渡した。


「り、凛斗くんこれ……」


「俺がピンクのやつ持つのは恥ずかしいよ」


色を理由にしてさりげなく自分のやつ持たせるなんて、ズルいやり方するよなぁ。


「キーホルダーかぁ……『めぐ』はあってもさすがに『みや』はないだろうね」


月島は少し残念そうに言う。そういえば2人ともお揃いのもの買おうって言ってたな。ほぼ月島が言ってただけではあるけど。宮も満更でもないだろう。俺は着けてる時計を見ると後少しで花火が上がる。時間が近づくにつれ、どんどん人が多くなる。


「うわ、これはぐれそう……」


結愛は俺の袖を掴んでいるのではぐれることはなさそうだが、他のみんなが分からない。


「結愛!こっち!」


少し開けたところに移動すると、見事に6人とはぐれたようで見当たらない。マジかよ……。でも動き回るのも……そうだ!電話!俺はスマホを取り出し久遠にかけた。だが電波が混み合っていて繋がらなかった。大人しく人が減るまでここら辺で待つしかないか。そう結愛と話していると、花火が上がった。

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