幼馴染と再会
しばらくして小腹が減り、喉も渇いてきたということで、4人程度で買い出しに行くことになった。
「んじゃ俺達はご飯系買ってくるからそっちは飲み物お願いできるか?」
俺がそう言う結愛は頷いて返事をする。
「分かった、じゃあ行こ!」
「うん、よろしくね」
ちなみに買い出しは俺と結愛と宮と初野。それにしても初野は本当色んな奴から見られてるな。まぁクラスのマドンナと言われるたけあってクラスでは一番可愛いし、告白もされているからな。3年になって初野以上に可愛い子現れなかったらクラスどころか、学校のマドンナになってる可能性が高い。
「えーと、久遠と鏡はたこ焼き、凛斗はからあげ、月島はフランクフルトで、宮と結愛は焼きそばだったよな、俺と初野はイカ焼き」
「正直初野がイカ焼き食ってる姿想像つかねーよな」
確かに……初野が「イカ焼き食べたいな」て言った瞬間ちょっとびっくりした。クラスのマドンナがイカ焼き食ってる姿……正直レアかもしんないな……。
「俺はイカ焼きとたこ焼き買ってくるから、宮は焼きそばとフランクフルトとからあげ頼めるか?」
「ん、分かった」
俺の宮は、分担する。テイクアウトにするし飲み物は女子が買うからテイクアウトにできないものと、かき氷などは頼まないようになっているからなぁ。でもからあげとかは、カップに入ってるイメージがある、まぁそうれば袋ももらえるから一気に買ってもよかったんだけどな。
「いらっしゃいませー」
「テイクアウトで、イカ焼きとたこ焼き2つずつください、袋ありで」
「かしこまりました」
注文を済ませて、袋に入ったイカ焼きとたこ焼きを受け取る。何気に久遠もたこ焼きというイメージがない。女子達の方は、自販機だからすぐ買えたと思うけど……。
「蓮、買えたのか?」
宮が袋を下げて俺に聞いてくる。宮の持ってる袋からは微かにソースのいい匂いがする。焼きそばの匂いだな。
「おう、そっちも買えたみたいだな」
「ここの焼きそばってシーフード焼きそばみたいだった」
まぁ海の家だから、意外という印象はなかったけど、結愛はイカやタコなどの魚介系は好きだが唯一苦手な魚介系……貝が無理だった。
「なぁ、それって貝類入ってるか?」
「ん?あぁアサリが入ってる」
アサリの処理は俺だな……。まぁ焼きそばの匂いでちょっと気になってたから、結果オーライかもな。早いところ女子達と合流して戻るか。そうすると後ろからでも初野と結愛と分かる女子2人は、大学生くらいの男2人に絡まれていた。ナンパか?
「君たち可愛いね、あっちで俺たちと遊ばない?」
「私達、友人と来てるので遠慮します」
「ちょっとくらいいいじゃん、ね?」
腕を掴まれた瞬間俺が飛び出そうとした瞬間だった。
「その2人、僕の連れなのでやめてもらえますか?」
見知らぬ男子が、男の腕を掴んだ。男子がそう言うと「なんだ男連れかよ」と言いながら去って行く。
「大丈夫ですか?……あれ?」
男子が振り向いて俺は、驚く。黒髪のサラサラのショートヘアに、優しげなアメジストのような紫色の瞳。その男子には見覚えがあった。とりあえず2人のところに行かないと。
「結愛!初野!」
「2人とも怪我ないか?」
俺と宮が話しかけると俺達の方を見て、結愛と初野はちょっとほっとした表情になる。
「蓮!中路くん!」
「うん、平気……心配してくれてありがとう」
「あれ?不知火じゃん、一緒に来てた友人って2人?」
爽やかな笑顔で話してくる男子は日下部奏。中学時代の同級生で、たまに話す程度の仲だったが、結愛の場合はそうではない。
「わー!日下部くん久しぶり〜!」
「花園さん久しぶり〜!」
2人は中3の頃、3学期同じクラスで図書委員だった。なんで3学期だけだったのかと言うと、日下部は陸上部で3学期には部活を引退して暇だったらしい。結愛から聴いた話だ。
「他にもいるけど、私達4人が買い出しだったんだ」
「そっか、それにしても2人とも可愛いんだから気をつけなよ?」
にしても中学時代から思ってたけどこいつもまぁイケメンだったよな。そう思ってるともう1人女子が来た。
「奏、女の子ナンパ〜?ん?」
「げ、紗菜」
ウェーブがかかった背中までの黒髪のポニテールにアメジストのようなパッチリとした紫色の瞳。俺はもう1人と面識があった。日下部紗菜は日下部の双子で一時期俺と付き合ったことがあった。いや別に結愛を諦めようとかそんな理由ではないけど……それに結局1ヶ月くらいで別れたから付き合ったうちに入らないと思うし、キスすらしなかったし。
「蓮じゃん、元カノ見て「げ」、はないんじゃない?」
元カノの言葉を聴くと宮は俺の方を勢いよく見る。その顔は明らかに「俺はお前と同類だと思ってたのに」と思ってる顔だ。
「あんなん付き合ったうちに入らないだろ、それにお前他に好きな奴いたじゃん」
「えっ……なんで知ってんのに付き合ってくれてたの!?」
「だってお前、あん時放っといたら消えそうな感じしてたから」
それが付き合ってた理由、だからなんか放っておけなくて……。気づいたら付き合ってた。自分で言うのもなんだが最低だと思う。
「ふーん……」
「紗菜、もう絡むなよ、父さんと母さん心配するぞ」
「じゃあまたね〜」
なんか……嵐のように現れて嵐のように去って行った。
「ふーん、蓮…紗菜ちゃんと付き合ってたことあったんだ?私知らなかったけど」
結愛の機嫌が悪いような気がする。
「い、言うほどのことじゃなかっただろ」
その光景を初野はちょっとおろおろしていて、宮は俺を同情するように見ていた。




