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「わっ」
チャイムの音で示し合わせたように本をパタンと閉じて、少しばかり内容を反芻していると、視線を感じてビックリした鈴桜。
驚いたあまりに後ろに倒れそうになるも、七風が肩を掴んで引き戻した。
思ったよりも七風の力が強いという事を知った。
「あ、ありがとう。いや、ビックリだよ」
「えへへ、その顔が見たかった!じゃま、またー」
七風はそそくさと席に戻ってしまったから、文句はもう言えないし、担任も来てしまった。
「普通に話しかけてくれればいいの……」
膨れ面で七風を見ながらそういう鈴桜は横向きに座っていて、不意に真後ろの子がポソッと喋りかけてきた。
「各務さん、本読んでる時凄い集中してるみたいに見えて話しかけずらいよ?」
先生にバレないように小声で話しかけてきたのは、貝塚真珠。若干お名前がキラキラしてるも、ギリ本人も許容範囲らしい。
「そんなにかなあ」
「そんなにです」




