53/77
52
当たり前に思い過ぎていた。
姉か、妹のように思ってしまっていた。
そこに居るのが当たり前。
どこに行くにも一緒。
それらが当たり前で無くなるなんて前提すら想像していなかった。
慧の方がよっぽどロマンチストで、和はリアリストだったのだ。
それによるすれ違い。
「私と和が別々になるなら、その時は和が離れた時よ」
慧はそう言い残し部屋に帰っていった。
バタンッ!と力強くドアが締められたようだ。
慧は訳分からないけど、すごくドキドキしていた。
初めての感覚に戸惑いながらも、目に焼き付いていたのは泣きそうになった和の、顔。




