13/77
12
普通に素敵な言葉を紡いだ。
「私七熊七風って言うの。貴女は?」
七風はニッコリ笑って促した。
誰かと一緒というのを慣れている、または誰かと一緒が普通の子。
七風は一人でいる時の方が少ないのだ。
「各務鈴桜だよ。よろしくね」
鈴桜はごく普通に、当たり障りなく。
相手との距離を掴むために探り探りだ。
「私ってこの辺の子ほとんど顔を知ってるつもりだったのに、各務さん」
「鈴桜で良いよ」
「うん。鈴桜の顔は見た事無くってさ」
「まあ、ここが地元じゃないからね。それよりも地元の子の顔を全員把握してるの?」
「えへっ」
何気なく言っているし、鼻にも書けないが、鈴桜はとんでもない奴だと感心していた。
驚いた顔は隠せておらず、その顔を見て七風は楽しそうに笑う。




