第1話② 本業
第1話② 本業
~基地(自宅)~
疲れた。何が?勉強が分からないとかじゃない。あいつだ、如月。やつにはすごい気を使う。なんかよく分からないが疲れる。そんなことを思いながら天井を見上げた。この基地(自宅)には自分以外誰もいない。僕は普通の中学生ではない。僕は派遣の身だ。中学生のフリをしてあの中学校に派遣されている”死神”というやつだ。お偉いさんの言いつけらしいが、絶対に中学生になる必要はなかった気がする。まぁ、いい。この日坂田中学校に派遣されている理由は、ここではよく怪事件が起こるから、とされている。多くの事件は”霊”が関わっているらしい。通常、死神は彷徨う魂を冥府へ導く、という役割があるが、霊による殺害事件は「違反」に当たる。そのため僕みたいな死神は霊による殺害事件を防ぐという役割も担っている。だからこの日坂田中学校に僕が派遣された、ということだ。…初日から事件とか、ないよなぁ…………。ピンッ。来た。人間と霊が接触するときに「妖気」が発生する。死神はこの妖気にとても敏感である。やっぱり学校だ。派遣初日に仕事か…、まぁ、いい。
~日坂田中学校~
この時間帯からしたら…部活中だな。生徒が巻き込まれるのは避けたいところだ。「きゃーーーっ!」女子の叫び声、音楽室からだ。吹奏楽部か。霊は人間の目には見えない、僕も霊と交わるため、見えない。そのため霊は物を浮かして殴打したり、不自然な火事を起こしたりする。今回はさっき挙げた後者の方になりそうだ、かなり焦げ臭い。にしても馬鹿なのか、音楽室で火事って、ありえないだろ。煙が上がっている中人間が逃げ惑っている。あ、いた。立ち込める炎の中にふわふわと浮かぶ物があった。女性の霊だ、髪は長く、顔つきはどこか悲しそうだった。これ以上被害を出さないためにも速くしないと。そして鎌を召喚した。自分の体の1.5倍以上はある。死神や他にも神に纏わる者はこのように武器や魔法書などを召喚できる。それにこの鎌は特別な素材で出来ていて、全然重くない。僕の元々いたところの技術はすごいとこんな場面だが実感した。そんな説明をしてる間にもやつは火を撒き散らしている。僕は鎌を振りかぶった。「さぁ、始めるか。」
~あとがき~
作者のemuceです。第1話の①から期間が空いてしまって申し訳ないです。今回の話は説明が多くなってしまいましたが、次回の話では戦闘シーンが多くなると思います。お楽しみに。それではまた次回。




