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「では、此方から行くとするか」
藍様は、ゆっくりと宙に浮くと、大して速度も上げずに雪女の方へ向かって行った。
その後に空様、乾坤も続いた。
そして、向かって来る藍様の気配に気づいた雪女は、すぐさま矢を構えて藍様に向けて放つ。
放たれた矢は藍様へ一直線に向かう。
しかし、藍様にもう少しで当たるという所で、矢は燃えて灰になり消滅した。
「ふん。こんなモノ」
藍様はため息を吐く。そして雪女に問いかける。
「そこの巫女。何故、其処まで妖怪を嫌う?」
「単に鬱陶しいのよ」
「はあぁ?そんな理由でわらわ達の退治かい?おかしく無いかねぇ?」
「おかしい事なんて無いわ。妖怪の全てが悪なんだから」
「ふん。それで決着の場にお主が選んだのが日本寺って事かな?お主の最後には丁度よいと思ったからのお。
お主の誘いに乗ってやったんだがな」
「その台詞、そっくりお返しするわ。最後の時を迎えるのはあなた達よ」
「ふん、ほざけ。わらわは勝ち戦にしか興味はない」
「あんたもほざくわねえ。それはこっちも同じよ。勝つための舞台はこっちが用意してんだから。
あなたに万に一つの勝ち目もないわ」
「それはどうかねえ?わらわとて莫迦ではない。しっかり援軍を呼んでおいたわい」
「援軍?」
藍様が言うと直ぐに3つの影が浮かびあがる。
そうして現れたのは、ポン太郎、ポン子、キクの3人。
「なーんだ。さっきの連中じゃない」
そう言って雪女が「やれやれ」といった仕草をする。
「これで形成逆転じゃ。巫女よ。お主にに勝ち目はない!」
「ふーん。それはどーかしらねえ?」
雪女がが不適な笑いを浮かべる。
その、不適な笑いと同時に現れたのは複数の坊主たちであった。
その坊主達を見たあたいは思わず言葉を漏らす。
「げ!増えてる!」
「おんしらの相手。我々がお相手いたす!」
坊主達は、槍を持っていた。
「では、参る!」
間髪入れず、戦いの先陣を切ったのは坊主達の方だった。
そして先ず、乾坤のほうから襲いかかる。
坊主は槍を振り回し、攻撃のラッシュを繰り出す。
「ふっ。そんな闇雲な攻撃なんか当たらねーって!」
乾坤はひたすら攻撃をかわす。
「ふん。反撃は出来ないの間違いではござらんか?」
乾坤と坊主の距離が縮まる。
それから乾坤の方から近づき、攻撃の隙をみて、坊主の顔面に拳を食らわした。
その衝撃で、坊主の手から槍が放れ落ちて、それを乾坤が奪い盗った。
そしてその槍をすかさず坊主の足の太股へと突き刺した。
「ぐあっ!」
坊主が声をあげる。そして乾坤が、
「命までとりゃしねーよ。そこで大人しくしてろ」
と、こう言い放った。それから。
キクはと言うと、水攻め以外の攻撃が思いつかず、ひたすら逃げ回っていた。
その、逃げ回るキクを見て、空さまが言う。
「キク!光じゃ。光を使え!」
「光?どうすればいいんですかー!?」
逃げながら、空さまに何とか近づくキク。
その、近づいてきたキクに空さまは手本を見せた。
「こうやって!手の平にじゃな!太陽張りの光を思い浮かべるんじゃ!その光が手の平に出来たら、それを投げろ。出来なんだら相手に接近して相手の顔に近づけるんじゃ!こうやって」
空さまは、手に出来た光の球を、キクを追いかけて、近くにいた坊主めがけてぶん投げる。
そしてその光の球は、坊主の顔の前で膨らんで、更に強い光を放ち、そして消えた。
「ぐおっ!目が!目があぁ!」
坊主が手で顔を押さえて悶絶する。
その隙をついて空さまは坊主に更に近づき鉄拳をお見舞いして気絶させる。
「一丁あがり!」
空さまが笑いながら言う。
それを見たあたいは、何だか希望が持てた気がした。
それから、坊主が何人か倒れ、攻撃に間が出来た事もあり、あたいは、空さまからは離れ、ポン太郎おぢさんの処に向かう。
そして、側に行くと、ポン太郎おぢさんさんは、坊主に馬乗りになっている。
その坊主の様子を見ると、気絶していた。
「おお!キクちゃん。加勢に来てくれたのかポン?」
「そーです」
あたいは、ポン太郎おぢさんに笑顔で答える。




