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アラ古希の雑感  作者: 印具米


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整体初体験④(特盛り編)

 マッサージ感覚で受けているのに、保険診療となっている整体治療。ずっと罪悪感を抱いていたが、通院が終わったことで気持ちが楽になった。もうこそこそする必要はない。堂々と町を歩ける(笑)

 整体卒業後二か月近く経っただろうか、郵便ポストに保険組合から封書が届いていた。ドキッとした。「ついに来たか」、、、、、

 恐る恐る封を開いた。保険診療に関する不正がないかどうかの確認である。脛に傷があるだけ心臓の鼓動が幾分速くなる。治療を受ける契機となった痛みの発生時期、発生部位、治療の経緯など細かな質問事項に答えなければならない。これに関しては前もって治療院から、認識の差が出ないように書類が来た段階でそのまま持ってくるように言われていた。そこで回答書には薄く鉛筆書きをして、書類一式を治療院へ持って行った。その際、回答書にはいくらか症状を盛った形で記載しておいた。盛った点については治療院も大人の対応をしてくれるだろうと思った。 ところが治療院の対応は大人の対応ではなかった。巨人の対応であった。

 治療の契機について自分は「右腰に激痛が走り治療を受け、その後も痛みがずっと続いていた」のように書いていた。ところがその後、治療院から受けとった模範解答書には前記の症状に加え「治療を受けた翌日、さらに両尻にも痛みが走った」との記載があった。

 「治療翌日に両尻の痛み?」 そのようなことを訴えた記憶はないのだが、、、、

記載内容は「大盛り」から「特盛り」に変わっていた。

若干の良心の呵責を覚えながら模範回答通りに記載し直して返送した。

 以後、保険組合からは何の連絡も来ていない。


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