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『THE ACE ~Neo Interpretation Of SEKIGAHARA~』家庭用DVD

こちらは『THE ACE ~Neo Interpretation Of SEKIGAHARA~』の家庭用DVDである。

当時は500円という、採算度外視な価格で販売された。

その中身の一部を紹介しよう。(ライター 山田山田夫)

――収録特典――


・没エンディングその1:東軍勝利エンド


他の三軍をすべて葬り去った東軍。

家康は高笑いする。これで天下の趨勢(すうせい)はほぼ決まった、と。


さて、戦後の論功行賞(ろんこうこうしょう)だが…。

家康は諸将に力強くこう言った。


「まずは西軍から寝返ってきたクズども!貴様らは一族まとめて根絶やしにしてくれる!!一度裏切った奴は何度でも裏切りよるからな!!」


驚く小西行長や安国寺恵瓊と言った西軍の将。


必死で止める福島正則や細川忠興など、東軍の将たち。

いくらなんでもそれはあんまりだ、と。


しかし家康は…。


「なんだあ!?貴様らも逆らうのか!!許さぬ!こうなれば全員まとめてぶっ殺してくれる!!」


驚き逃げる諸将、そして彼らは決意する。


『こうなりゃ家康も倒すしかない』…と。


――そして徳川軍VS戦国後期オールスターズの『第二次関ヶ原の戦い』が幕を上げるのであった。


――――――――――


・没エンディングその2:西軍勝利エンド


――呼び出した魔物を使役し、東軍、北軍、南軍を殲滅(せんめつ)した三成。


眼下に広がる数多の骸。荒廃しきった関ヶ原。


ガーゴイルは空を舞い、奇怪な声で勝鬨(かちどき)を上げる。


サイクロプスは雄叫びを挙げ、大地に棍棒を振り落とす。


ゾンビ集団は意思のないまま、散らばる骸に食らいつき貪る。


ゴブリンの群れは、近くの村落――次の犠牲者たちへ行進を始める。


そして三成は……。

足元に転がる無惨な家康の骸を蹴り上げ、高笑いをした。


「ははははは!!これでこの国は私のものだ!次はルソンを蹂躙(じゅうりん)してくれる!ポルトガルも、明(みん)も…そしてイスパニアも!すべてを!すべてをだ!!」


三成を祝福するかのように、太陽を包み始める暗黒。

三成はその拳を闇の広がる天に突き上げる。


「この世界を私が掌握する!そして、この世の生命全てをサタン様に捧げるのだ!」


その声は、もはや光の届かなくなった暗闇の中……いつまでも響いていた。


――――――――――


・没エンディングその3:北軍勝利エンド


すべての存在を食いつくした北軍鮫軍団。


そして魔界鮫は家康や三成、その他死んでいった者達の怨念を吸収し…。

『Nightmare 魔界鮫』へとその姿を変える。


「ここに集った者は、この国の重要人物也!それらはすべて死んだ!すなわち、もはやこの国に残る者は有象無象よ!」


そう言うと、魔界鮫は口からビームを吐く。

それは原野を焼き、山を吹き飛ばし…大地を海に変えていった。


「この世界に大地など不要!すべては海に帰るのだ!!」


――――――――――


・没エンディングその4:南軍勝利エンド


放っておいたら勝手にお互い潰し合っていた東軍、西軍、そして北軍。


いつのまにか敵がいなくなった南軍総大将『魚人』は勝鬨(かちどき)を上げる。


「うおおおお!!!我らの力を見たか!!これがムー大陸の底力だ!!」


一斉に喜ぶタイにヒラメ、アジにカンパチ、イカ、タコその他だが…。


通りがかった民たちが、それを見て喜びの声を上げる。


「あっ!!お魚だ!」


「おお、すごいぞ!あんなに一杯!」


「こりゃ今日はごちそうだな!」


そしてなだれ込む民衆たち。魚たちはたちまち捕らえられ、晩御飯のおかずになってしまうのだった。


――げに恐ろしきは人の食欲なり。


――――――――――


未公開シーン集


・戦前、部下から妻・ガラシャの死を報告される忠興。

一瞬呆けた顔をするが…すぐに顔は怒りに染まる。


「奥方様はキリシタンゆえ自害はできぬと…小笠原殿に自らを……」


そこまで喋った部下を全力で殴り飛ばす忠興。

そして、彼は殴り飛ばした部下に叫んだ。


「俺も殴れ!」


「は!?い、いえそのようなこと…」


「いいから殴れ!全力でだ!!お前の拳の骨が折れるくらい全力で殴れ!!手加減したら手打ちにしてくれる!!」


死を覚悟した部下は、言葉通り全力で忠興を殴り飛ばす。

吹き飛ばされた忠興は…絶叫を上げながら立ち上がった。


「あああああ!!痛(い)てえ!!痛(いっ)てえぞ畜生!!この痛み!この恨み!三成のやつに何倍にも何十倍にも何千倍にもして返してやる!!」


「…はっ!!必ずや!!石田治部…いえ、石田三成を八つ裂きにしてやりましょう!」


平伏する部下。


そして部下が数人でヘビーマシンガンを運んでくる。

それを装着した忠興は、戦場に響き渡るほど大声で叫んだ。


「派手な光と音を届けてやる!!パライソだったかなんだか覚えてねえが、そんなワケわかんねえ場所にいる妻(あいつ)にも届くようにな!!」


――――――――――


次回予告『THE ACE NEXT-Eternal Sky-』


燃える大坂城の絵。空を舞うガーゴイル。7mの巨人。

なんだかよくわからない映像で終わり。


いかがだったであろうか。


総製作費約300億円に対して興行成績は約1600万円という、稀代の大爆死を遂げた本作。

当時はその予算に似合わぬ500円という、採算を宇宙に放り投げたような低価格で販売されたが、消費者からの反応は散々だった。


「ゴミ」「光るフリスビー」「20円でもいらない」「資源の無駄遣い」などなど…。


しかし当時の不知火慎太郎氏は『少々難解過ぎたか』『俺の作品に消費者が付いてこれなかったようだな』などと言ったようで、さらに予算を増額させ、大坂の陣を舞台にした次回作「THE ACE 2~Eternal Sky~」の制作に入るのであった。


なお、池田や武藤と言った名俳優の初期出演作にして怪作ということで、この円盤の現在の価格はかなり高騰しているようである。(ライター 山田山田夫)

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