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世界の意思にさようなら  作者: ラゲク
第9章 新たなる仲間
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第94話 エマストローク 

 「あの~ヒカルさんって呼べばいいのかしら……」

「ヒカリンって言ってちょうだい♡」

ハイノメの問いに対して、ヒカルさんがキツイ回答で返した。

「ヒカルさんは苗字がオオモリじゃないですか、もしかしてうちの支部長と何か接点があるのですか?」

確かに僕も気になっていた。まあ、支部長と似ても似つかないのだが……

「あら、やっぱり気になる? そうなの実は親戚なのよ~。時々トウヤお兄たまに遊んでもらっていたわ! でも安心して、トウヤお兄たまのおかげでこの地位にいるわけじゃないのよ! 元々、災害前は自衛隊に所属していたから腕には自信あるのよ。勿論、授かったこの能力も結構使いこなせているのよ! まあ、ヨシツグちゃん程ではないけど♡」

そう言ってヒカルさんはキラさんの方を向いてウインクをしたのだが、キラさんはそれを手で薙ぎ払った。何かハートでも飛ばしてきたのだろうか?

「だ・か・ら、対人の格闘戦術とか、あんなことやこんなことも教えてあげるわよ♡」

なかなか濃ゆいキャラの方だが、元自衛隊のひとなら安心かな? オカマになった経緯が知りたかったが、今回は置いておこう。


 「ヒカルさんだけでこの時間終わりそうだから他の人の紹介入りますか」

この状況を打開すべく、キラさんがヒカルさんの話題から逸らそうとしている。

「それもそうね。時間も限られていることだし、かわいい子ちゃん達~集合ー」

リーダーの指示を受け、戦闘係Bの面々がこちらに向かってくる。でも


 大丈夫なのか? このオカマの上司で……

 なかなかに異色だぞ!


「ハーイ、ヒカルさーん! この方たちが、我々と同じ釜の飯を食う者たちなのデスネ、よろしくお願いしまーす。ワタクシ、名前を エマストローク って言います。エマって呼んでくださいまし。最近になって忍びの力に目覚めてこの組織に入りました~。アメリカ育ちです。日本文化と日本のアニメ好きで来ました。そしたら災害起きて帰れなくなりました」

一番気になっていた外国人の人が、トップバッターに相応しい元気の良さで、自己紹介紹介してきた。

「へえ、本当にアメリカ人なんですね! 国籍はアメリカなんですか? 日本で仕事していて大丈夫なんですか?」

疑問に思ったミナさんが、ヒカルさんの方に顔を向け、質問を投げた。ヒカルさんは事前に準備していたのだろう、直ぐにその質問に丁寧に答えた。

「やっぱり気になっちゃう? 彼女はちゃんとアメリカの対策課に登録してあるから安心して頂戴。今向こうは大変なことになっているらしいの! だから、時期が来れば、アメリカに戻っちゃうかもしれないけど、仲良くしてあげてね」

大変というのは、想像以上にヤバいから今は戻って来ない方がいいという事なのだろう。アメリカだって今人手不足のはずだ。

「今ワタシは、修行のみゆえここでお世話になります。よろしくおねがいします。ワタシの忍術教えます」

彼女はそう言った後、部屋の壁に背を付けた。すると目を疑う現象が起き始めたのだ。なんと彼女が徐々に壁に吸い込まれていくではないか! いや、平べったくなってきている? 1分もしない内に彼女は壁と一体化してしまった。というよりも壁にペタリとシールの様に張り付いたと言ったところか。

「この子は自分の身体を二次元、つまり絵にすることができるのよ」

ヒカルさんが彼女の能力について説明してくれた。まさか、こんな漫画に出てくるような能力を持った人まで現れるとは……

「す、凄い。バジリスク甲賀忍法帖に出てくる霞刑部みたいだ!」

「か、かすみ ぎょうぶ?」

キラさんはよくわからないが興奮している。なんかアニメキャラと同じ能力らしい?

「おー、キラさんと言いましたね。ワタシもアニメ見ました!」

「いいね! エマさんよく日本の事わかっているじゃないですか。ようこそ世界樹対策課日本支部へ」


 おいおい、そんなのでいいのか……


「いつか、日本語もっと勉強して山田風太郎せんせーの原作小説も読みたいです」

「うむ、素晴らしい」

2人は意気投合したらしい……



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