第74話 赤鬼再び
ゴクゴク……
ミナさんは渡された酒を飲み干した。一合ぐらいは入っていたと思うのだが、ものの数分でなくなった。
「ふ~いい感じ~」
彼女の顔はどんどん赤くなっていった。絵本に出てくるような赤鬼の様に
「だ、大丈夫ですか? ユズキさん……」
カンダさんはミナさんのことが心配の様だ。それもそうだ、彼女は前にこの状態のミナさんに、襲われるかもしれないところだったのだから。
「ダイジョーブ!♡ 心配しないで皆! 結構いい感じだから!」
不安だ……
だが、もう僕たちを襲ってくる様子はなさそうだ。
「ちょっと~、ショーく~んさっさと終わらせて昨日の続きやろ~」
大丈夫……だよね?
「ななななんなぁ! 続きってなんですか?! え、昨日何かあったのですか!」
何故かわからないが、カンダさんがものすごく興奮している!
「はいはい、ほらミナ! 何か嫌な気配とか感じない?」
「はーい、調べま~す」
ミナさんはそう言った後、鼻をスンスンとわざとらしく嗅ぎ出した。
「ふーん、加齢臭を感じるわ」
「ショウ! アンタまだ20代なのに?!」
「僕じゃないよ! こんな時にボケるな! つまり……」
「そそ、30~50の間かしら……あ、ごめんなさいね。60かも」
「男しかわからないじゃないですか!」
「ちょっと、ツバキちゃん♡ 怒んないの!」
「ちゃ、ちゃんって……支部長には、まだユズキさんはコントロールできてないと、お伝えしておかないといけないのかも……」
「あと、何となく似ているのよね……」
「似ているって?」
「もう♡ 鈍いんだから そんなんじゃ私を満足させられないよ♡」
「ま、満足ってなんですか!?」
「ツバキ、アンタはちょっと黙ってて。似てるって誰と誰が?」
ハイノメがミナさんに聞いた。
「ここのツルギちゃんと、侵入者の匂いよ! つまり、侵入者はお父さんってわけ! あーまたヤラレチャウノカナ?」
「……ミナ、意識をしっかりもって! 君はそんな人じゃない!」
咄嗟に柄にもない言葉を放っていた。能力のせいとは言え、こんなミナさんは見たくない。
「ごめんショウ、私がこの子の能力に頼ったたばかりに……」
「ハイノメは関係ない、ハイノメは一番いい行動を選択したと思う。ミナさんもどんどん能力に慣れていかないといけないわけだし!」
「ショウ……」
「チッ、いい感じになって……」
ボソッとミナさんが何か呟いた様だが、上手く聞き取れなかった。
「はいはい、さっさと行きましょう。心配なんでしょ! 先輩!」
ミナさんはハイノメに強く当たった。
「そうね、女将さんたちが心配だわ。直ぐに向かいましょ! で、何処に向かえばいいわけ?」
「ツルギちゃんが寝ている所に3人ともいるわ どうやら揉めている様子」
「急ごう」
僕達は急いで彼女たちの部屋へと向かった。




