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世界の意思にさようなら  作者: ラゲク
第七章 開拓地の狂犬
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第70話 彼の様子

 時刻は次の日に差し掛かろうとしていた。ベットの上にツルギちゃんを横にさせた後、女将さんは彼女の口周りを拭いた。しばらくすると彼女は疲れたのか、ぐっすりと眠りについた。彼女の容姿と相重なって、まるで白雪姫の様だ。


 「ミナ! 大丈夫!」

騒ぎを聴きつけて、ユミさん達が来てくれた。とても心配している

「大丈夫ですよ。もう落ち着いてぐっすり眠ったみたいです」

「そう、ならよかった。てか、大声出してごめんなさい」

「そうですよ もう少し落ち着いてください!」

カンダさんがユミさんに注意すると、ユミさんは手を頭に乗せて反省した。

そのいつもの光景をみて少し落ち着いたところに、ガタンっと重たく苦しい音が部屋に鳴り響いた。振り向くと母親が頭を地にくっつけこれでもかというほどの土下座をしていた。


「申し訳ございませんでした。何とお詫び申し上げればよいのか、一度ならまだしも、二度もお客様にご迷惑を! ここの女将として一人の母として、大変申し訳ございません」

「そ、そんなに重く受けないでください」

その光景を見たカンダさんが女将さんの顔を上げさせた。

「そうですよ、それに仲直りさせるために合わせようと言い出したのは私だし……」


 気まずい……


「そ、そうですよ! 二回目は私たちが悪いところもありますし! ひとまず今日はもう遅いので戻って寝ましょう!」

私はそう言ってこの場を上手く離れようとした。他の2人も『そうね』と、合わせてくれたので私たちは上手くこの場を後にした。




 私たちは女子部屋に戻り就寝する準備をした。私は嘔吐物を掃除しているショウ君の事を思い出し、彼のもとへと急いで戻って行った。

「ごめんね! ひとりで任せちゃって……」

「いや、大丈夫だよ。一通り片づけたし」


部屋に戻ると丁度かたずけを終えたばかりだったようだ。少しまだ匂いと、湿り気が残っている……


「わ、私たちの部屋に来る? ショウ君なら大丈夫だと思うし、この部屋で寝るのも辛いでしょ」

わたしは可哀そうだと思い、彼にそうアドバイスをした。

しかし、彼はもう生きる希望を失くしたかのような顔をして、首を横に振った。

「ありがとう、でももういいや……」

「そ、そう……お、おやすみなさい……。あ、ここの掃除用具持っていくね」

「うん、ありがとう」

私は嘔吐物で使った掃除用具を持って彼の部屋を後にした。



 「お疲れ様、ショウの様子どうだった?」

部屋出るとユミさんとカンダさんがいた。

「うーん、元気なさそうでした……」

「すみません、ひとりで他人の嘔吐物の処理するのは堪えますよね。私だけでも残っていれば……」

「ツバキのせいじゃないわ!」

私たちが話し合っているとドアの開ける音が響いた。

ショウ君が扉から悲しそうな顔をしながら出てきた。

「あ、ショウ、大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよ。ちょっと散歩してくるよ。おやすみ」

「そ、そう おやすみなさい」

彼はそう言い放ち、暗闇へと消えていった。




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