第55話 心は少女
「お、来た来た! ショ~ウ! あんた何買ったの?」
一足先に店から出ていたハイノメが、僕にグイグイと近づいて聞いてきた。
コンドームとアソコが元気になるドリンク貰ったなんていえない!
「どうしたの? 顔赤いけど……」
彼女の顔が近いせいもあるが、こんなの見られたらと思うと……
「さあ、お二人共、休憩時間はおしまいです。先に進みましょう」
パンパンに膨れ上がったリュックを背負ったカンダさんが、キリっと気持ちを切り替えて、目的の場所に向かい始めた。
「なぁ、ハイノメ……カンダさんのバックあんなにパンパンだったけ?」
「ふふふ、彼女もはしゃいじゃったのよ!」
「女の子ってそんなもんなのかな……」
「まあ、任務終わったら即帰宅なのかもしれないしね。お土産買う時間あるか分からないし。五体満足か分からないし……」
ハイノメは少し暗い感じで、僕に伝えてきた。
「おいおい、怖いこと言わないでくれよ……」
「ま! 今を大事に、精一杯楽しんで生きろって事よ!」
ハイノメはそう言って走って、前にいるカンダさんの横に並んだ。
ホント、女子高生みたいに元気な奴だな……
「ショ……ショーくん! た、助けて~」
おろおろと、大量のうなぎパイを抱えたミナさんがぼくに助けを求めてきた。
何箱かは二人が持ってくれたらしいが、それでもまだ大量に抱えている。自業自得だが、そういう抜けているところも、僕が彼女のことが好きな理由でもある。
まあ、対策課に入ってからはちょっとひどいようにも感じるが……
本来の姿なのかもしれない……
「大丈夫? よっと!」
ぼくはそう言って、彼女の荷物を取り上げる様に持った。
「え!? いいですよ! 全部持たなくても」
彼女は申し訳なさそうに言ってきた。
「大丈夫大丈夫! その代わり、旅行するときは最初にお土産を買わない事! 今後そうしてね」
「うぅ、ごめんなさい…… あ、でも今回旅行じゃなくて仕事なんですけどね!」
「それを言ったらお終いだよ」
僕たち二人は笑い合いながら、前の二人からぎりぎり声が届かない距離を保ちながら歩いていた。
「ユミさん、元気になってよかったですね」
「ああ、やっとお騒がせガールが戻ってきたな」
「ショウくん、ずっと気にしていたもんね! あまり気にしすぎると私やきもち焼いちゃいますよ!」
「う、き、気を付けるよ……」
なんか、釘を刺されてしまった。
「あーちょっと! ミナ! あんた全部ショウに荷物持たせて!」
「そうです。不公平です。トガさん私の荷物も持ってください!」
えええ! カンダさんってこんな感じだったんだ!
「いいわね、じゃ! お願いね~」
そう言って二人は僕に荷物を渡して、走って逃げていった。
女子高生のノリだよこれ…… あんたら大人だからな
「あ、私半分持ちますね。もともと私のお土産ですし……」
「う、うん。お願いします」




