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世界の意思にさようなら  作者: ラゲク
第11章 Welcome トゥ 混沌 
119/145

第119話 I wanna be your slave

 まだあたりはほの暗い、夜明けの色がわずかに漂いはじめている。

隣にいた彼女は一足先に起きて、朝食の支度をしていた。

「おはよう、珈琲飲む?」

薄いシャツを着たツバキが聞いてきた。

僕はああ頼むと彼女に伝えた。


 ヤッタのか……


「ツ、ツバキさん……」

「ツバキって言ってくれるんだ。でも、さんは付けないでほしい」

「お、おう。今更なんだけど、なんで僕なんかと……」

僕は率直に聞いた。


 僕の何がいいのか? 

 それとも男ならだれでもよかったのか?


頭がこんがらがってまともな思考ができない


「私自身よくわからない……、けどショウのことを考えるとなんていうのかな、初めての感覚が心を包み込むの。あなたの事を考えるだけで身体が熱くなる。悪いことだとわかってる。友達の彼氏を奪うだなんて、最低な事だって。でも、こうでもしないと私自身がどうにかなりそうだったの!」

彼女は訴える様に僕に今の気持ち、想いを伝えてきた。


「こんな身体になってからおかしくなっちゃた。そんな時に私の事を綺麗だなんて言っちゃうなんて、本当に悪い人です。」

「ごめん……」

「謝らないでください、感謝してるんです。こんな身体になっても希望の光を照らしてくれたあなたに。」

「いや、もしかしたら。その身体になってしまったのは僕のせいかもしれないんだ。あの時ツバキを助けるため、僕は君の許可をとらず無理やり能力で治療してしまった。もしかしたら……」

「自分を責めないでください。それにショウが助けてくれなかったら今この場に私はいませんし、もしかしてショウは私の身体嫌いなのですか?」

「いや、そういう事じゃ……」

「ふふふ、少し揶揄っただけでーす♡ さあ、珈琲できました。はいどうぞ!」

彼女はマグカップに入った珈琲を僕に差し出した。温かくてとてもおいしい。たまに飲むインスタントの珈琲とは一味違う。体の芯まで、心も温かくしてくれる。


「ねぇ、出勤までまだまだ時間あるじゃないですか」

「ああ、そうだね」

「あと何回かできそう」

「早起きは三文の徳ってことか!」

「ふふふ、じゃあ3発は出来そう♡」


珈琲を飲み終えた僕たちは、またベットの上で繋がった。





 「おはようございます!」

気持ちのいい朝、いや気分のいい朝だった。

僕は元気よく戦闘係Aの部屋を開けた。

「おはようショウ、いつもより元気いいじゃない! 何かいいことあった?」

「う、うん! 快便だったから!」

 

 危ない危ない……

 バレるわけにはいかないからな


「朝からうんちの話をされるとは、聞いといてあれだけど最悪だわ」

ハイノメには上手く誤魔化せたようだ。

「そうか、快便だったか! それは良いことだ。バナナでも食べた?」

「は、はい。食物繊維いっぱい取りましたから」

たぶんキラさんは気付かないと思う。この人鈍感だから……


 問題は……


「ショウ君……」

ミナさんだ……、彼女はどうだろう。僕が昨日の夜と今朝、ツバキと一線を越えてしまったこと、彼女は気付くだろうか? 

お付き合いしている仲とは言え、大変な世の中だから、仕事が忙しいからと、デートとかそのようなことはまだ一切していない。

そもそも、僕達が付き合っていることを知っているのは数人のみ、学生の恋愛みたいなものだ。それでも彼女を裏切ってしまった。

「バナナうんちだったんですね! 大きいのが出ると気持ちいいですよね!」

「ちょっと、ミナ! 女の子がそんなはしたない言葉言うもんじゃありません!」


 よかった一先ずバレていない様だ。


「……」

「ん? どうかしたのミナ?」

「いえ、何でもありません……」




 ―治療部署―

「はあ、アイツちゃんと言ってくれるかしら……」

「どうしたのツルギちゃんため息ついて……、まさかトガ君の事考えてたの♡」

「まあそうですけど、そういう意味じゃないですよ! あと、フタバさんあの男とあまり関わるのは良くないですよ」

「あらあら、盗られたくないのね!」

「だからちげーし! 何となくだけど危険な香りがするのよ……。あと、昨日お風呂入りました? 芋けんぴまだツインテールに絡まってますよ」





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