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旅人は乗り換えの夢を見る  作者: ライスパディ


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第58話

『自動防衛網にもう2人かかってるわ!この部隊5人1組みたいだから最低もう3人居る!』


『残り1人ですわ!こちらで2人程拘束しましたの。

 尋問の結果、残りは1人、スキャル様を狙いに行ってますわ!』


「オーレリア様!?」


『剣も使えない程度の実力ですわ!対象も簡単でしょう?』


「この銃の時代に剣?…っと、いやいや!小惑星避けながら戦うのは流石に無理ですよ!」


『操縦しながら戦闘ドローン操縦の訓練を散々やったじゃない?

 その通りにやればいけるわよ』


「いやいや、相手はローズの防衛網突破する実力者だろ?余所見しながらは無理だって!

 ペトラ操縦のハコベル君で良いから、増援を回してくれ!流石に手に余る!」


『それもそうね…ペトラ!ハコベル君と戦闘ドローンの予備部隊を貸すわ!増援に行って頂戴!』


『了解なのです!』


『オーレリア様、と言うことで、本丸制圧は5分くらい追加でかかるわ!』


『ふむ…それなら、スキャル様への増援は不要ですわ!私が出ますの!』


「えっ!?」


『わかったわ!デバイスに進路説明送っといたから、使って頂戴!』


「ローズまで!?いやいや!非戦闘員を戦場に立たせたら駄目だろ!」


『あら?私は確かに戦闘員ではありませんが、この程度の相手に遅れを取るほど貧弱ではなくってよ!』


『スキャル、大丈夫よ。

 こういうタイプの貴族はね…』


『警告 侵入者 検知しました』


 っ来たか!


「やるしかない!護衛用戦闘ドローン起動!クロスファイアでお出迎えだ!」


 『ドッ ドッ ドガァ!』


 扉が破壊され、パワーアーマーを着用した某かが侵入してくる。


「どうも、クソッタレの親玉「ってえ!」チッ!」


 喋りながらノコノコとキルゾーンに入ってきたので撃ってみたが…


「クソが!この船は上から下までこんなのしかいないのか!」


 くっ、大して効いてないか…もっと実弾割合増やしとけばよかった…


「一体何想定してるんだよ!明らかに防衛力過じょ「グレ!グレ!」クソがよ!」


 エネルギーボム、フラッシュバンやら色々投げつつ撃ち込んでは見てるのだが…


「市販品で勝てるわけねぇだろ!こちとら貴族部隊の隊長様だぞ!」


 ふむ…とは言いつつも、毎回防御姿勢は取ってる…となると、関節部分は弱いのかもしれない。


「おら!さっさと諦めやがれ!こっちにゃパイロットが居ねぇんだ!てめぇに運転してもらわにゃならん」


 そう言いながら、コツコツ足音をたてながら、こちらへ進んでくる自称隊長…


「…この角度なら、5秒は衝突しないな」


「あん?」


 こちらの戦力は、わかりやすいクロスファイア要員2、シート近くのシールダー2、隠し球が4…


「そして俺だ!」


 隠し持っていた爆弾を投げつつ、転がり落ちるようにシートから戦闘態勢へ移る。


「何を…ッ!?」


 俺が投げたのはEMPボム。


 船内であまり強力な物は使えないが、5秒程度機器を止めることは出来る。


 そしてその機器の中には…


「クソが!船の中でEMPなんて使うんじゃねぇ!」


「勿論、パワーアーマーも含まれるってなぁ!

 フルバースト!関節を狙え!」


 隠してたドローンも含めて全力で射撃をする。


 時間をかけて良いなら、シールダーで押さえ込んでからのタコ殴りといきたいところだが…流石にそれをやるだけの余裕は無い!


「くっ、もう時間か!」


 操縦席へ駆け込んで、操縦桿を握る。


 エネルギー弾による発光にまみれていた視界は晴れ、結果が見えてくる、


「…やったか?」


 そうして見えてきたのは…


「おいおい…やってくれるじゃねぇか…」


 クロスファイア担当の戦闘ドローンを、殴り倒すパワーアーマーの姿であった。


「くっ…」


 相手がパワーアーマーでなければ…小惑星を避けながらでなければ…勝てる可能性は…タラレバは無数に存在するが…今回は…今回は俺の…


「お前の敗けだ「いいえ!勝ちですわ!」なにっ!?」


 瞬間、『キィン』という音が辺りに響く。


「なっ!?なっ!?なっ!?」


 次いで、『ドサドサ』という音が鳴り、パワーアーマーが剥がれ落ちる音が聞こえてくる。


「なっ、なぜ!?なぜここに居る!?オーレリア・アクリーヌ!?」


「あら?我が家の領土へ向かう船に、私が乗っているのに何の不都合が?」


「そんなことではない!貴様には、貴様には刺客が送られていた筈だ!」


「あら?いたかしら?毒殺メイドに反乱護衛…腕の悪いごろつきと、刺客と呼べるような者は、1人としておられなくてよ?」


 オーレリア様…それ、一般的には刺客って呼ぶと思うんですよ…


「クソッ!化け物め!」


「あら、レディに対してその言い方は良くなくってよ?」


 後ろから風を感じる…えっ?それ衝撃波?ちょっと信じたくないなぁ…


「クッ…ソが…」


 『ドサリ』という音と共に、俺にとっての大敵が、あっさりと倒される。


「ローズ様、終わりましてよ?」


『あら、お疲れ様。

 こっちも終わったわ』


『カメラも含めて再索敵完了なのです!制圧終了なのです!』


「こっちももうすぐ合流ポイントだ」


 色々と聞きたいことはあるが…まずは合流を優先しよう。

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