↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅人は乗り換えの夢を見る  作者: ライスパディ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/60

第41話

 ゴンドラが移動し続けること5分。


 明らかに展示場の外へと連れてこられた俺達は、その到着を待っていた。


「なんと言うか…この展開に覚えがあるんだよな…」


「なのです?」


「前の時は中古船販売所で、強制ではなかったんだが…」


「なのです!?」


「今回も、思ってた船とは違うのになりそうだなぁ…」


「ちゅ、チューって、外から見るとこう見えてたのです?

 …やっぱり働きすぎは駄目なのです…過労と寝不足で、当時何考えてたのかも思い出せないのです」


『ポーン まもなく、トレリスダイナミクスに到着します』


「…やっぱり…トレリスって…そうよね」


「ん?どういう意味なんだ?」


「ローズの目が死んでるのです…

 トレリスは、蔦系の植物を絡ませるための道具なのです!」


「ああ、朝顔のポールみたいな」


「よく知ってるのです!それの格子状のやつなのです!」


「へー、そういえば、ローズって俺の地元『到着いたしました』…っと着いたか」


 そうして扉が開くと同時、黒い弾丸がローズへと突っ込む。


「またこの展開かよ!」


 シールドを起動しつつ手を伸ばしてローズを…やらなくて良い?


「お姉様ぁ!」


 そうして飛び出した弾丸、スーツを纏った、黒髪ロングのスタイル抜群美女は、そのクールな風貌等投げ捨てるとばかりに、すがりつく様にローズへと抱きついていた。


「っと、リエール?ちょっと勢いが強いわよ?」


「お姉様!お姉様!お姉様!

 リエールは…リエールは信じてました!

 トレリスの…仲間の皆が天寿を全うしても…いつか…いつかお姉様は帰ってくるって!」


 ああ…ローズの500年前の仲間なんだな…


 俺とペトラはアイコンタクトし、出口の側にいる、メイドさんの方へとこっそり移動する。


「ありがとう。

 …そう、頑張ったのね」


「はい!………はい!」


 あっ、このメイドさんも黒髪だ。


 すました姿が如何にもなメイドさんって感じだな…


 じゃあ、メイドさんも一緒にこっちへ…いや、ここは2人きりに…いや、お構い無くじゃなくて…こっ、コイツ頑なに動こうとしねぇ!?


「口癖も無くなるくらい…苦労したのね」


「さっ、流石にあれは…子供過ぎると思いまして…」


 いや、感動の再開に俺達いちゃ無粋でしょうよ…流れが変わった?社長を弄る材料が手に入りそう?いやいや、こういう感動の場を…ね?


「あら?私は好きだったのだけど…」


「おっ、お姉様が言うなら…いや、しかし…」


 ほら、社長さんもなんか葛藤してるし、見ないであげるのも使用人の勤めですから…ほら…ほら…チクショウ!テコでも動かねぇ!


「言ってくれないの?」


「そっ、そんなこと無いの!でも、やっぱり子供っぽい気がするの…」


 …おう。美人でクールなお姉様タイプな人だから…中々パワーがあるな…


「キッッツ」


 メイドさん!?


「エーデラ!?」


「失礼しました。

 どうぞご歓談下さい」


 いや、ハンカチ口に当ててますけど、確実に笑ってますよね?口角上がっちゃってますよね?


 ほら、これ以上社長さんに迷惑かけられないでしょ?いやいや、ここからが面白い所じゃなくて…


「しかし…大きくなったわね…軍にいた頃はペトラ位の大きさだったのに…」


「ペトラ?…あぁ、あのネズミ獣人の…そうですね…あれくらいでしたね…」


 ああなるほど…それくらいな感じなら、その語尾もしっくり来るな。


「長命化処理を1000年のものに延長した時に成長しまして…皆も一目じゃ気付かない位…一目で気付いてたの!?」


「キッッツ」


 …ほら、今のは咄嗟に出た感じだから!そっと…そっとしといてあげよう?


「エーデラ…後で覚えておきなさい…」


「しっかり覚えておくの」


「それは忘れて下さい!」


 このメイド…強い…


「ふふふっ、良い従者を持ったわね」


「お姉様ぁ…」


「ふふっ、私が気付いた理由なんて簡単よ?

 体だけ大きくなっても、貴女動き変わってないじゃない」


「………あっ」


「抱きつく場所も、頭をグリグリ押し付けるところも、話を聞くときの顔も…何一つ変わってないわよ?」


「そっ、それは…お姉様の前だから…」


「そう?なら髪型もあの頃みたいにフワフワのツインテールに…」


「お姉様…」


「キッッツ」


「エーデラ!」


 凄いなこのメイド…怒鳴られながら髪型調べてるぞ…何処かでやる気だこれ…


「服装も、ペトラのゴスロリみたいな可愛い系のフワフワドレスに…」


「お姉様!?面白がってませんか!?」


「キッッツ」


「エーデラ!………エーデラ?そのデバイスは何ですか?」


 あっ調べてるの気付かれた。


「その可愛いドレスは?いや、〔購入♪〕じゃなくて…着ませんからね!私そんなの…いや、髪型も含めた予想図「キッッツ」…しませんからね!?」


 強すぎるだろこのメイド…


「あら?もうあの格好しないの?」


「おっ、お姉様!?」


「リエールと言えばあの格好…というイメージが…」


「からかってますよね!もう!ローズお姉ちゃんなんて嫌いなの!」


「ふふっ、悪かったわねリエール」


「キッッツ」


「エーデラぁ!」


 ぶれないなぁ…


 そうして、一式わちゃわちゃし終えた俺達は、メイドさんの先導のもと、会議室へと移動するのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。