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旅人は乗り換えの夢を見る  作者: ライスパディ


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第2話

 あの後、画面でやたら光っていたボタンを押し、シャッター的なものが降りたことで事なきを得た俺は、またもや始まったカウントダウンを前に、椅子へと座り直していた。


「多少の…多少のグロッキーは乗り越えられる…いける…いける…」


『○○△✕✕』


 シャッターが自動で解除され、星の世界が帰ってくる。


「おぉ…」


 そこで目に入ってきたのは、1つの構造体であった。


 形は丸く、クルクルと回転するそれには、光と言う名の営みが見える…そう、紛れもなく人工物であった。


『○○△△○○△』


「ん?通信か?………ううむ…なに言ってるかさっぱりわからんな…」


『○○△?△✕✕!△○○!』


「むむむ…わからん…」


『□△○○…○○!△△○○!』


『○○△○○、○○。

 △△○○△』


「あっ、人が変わった」


『□△○○………○○…△○○…』


「うーむ…中々厳しいな…日本語か…せめて英語を喋れる人がいれば…」


『…○○…いせ…△✕』


「んっ?なんだ?」


『あー、あー、テスタ…テスト、失れあ、未知の言さであったので、船での音声ファイがを頂みましな』


「おっ、おお!日本語だ!」


『日本語…登ろきしました。

 少し会話をしましょう。

 誤たを、修あします』


「えっ?もしかしてリアルタイムで言語習得してる?」


『…はい。我々の言きリストには登録されていませんでしたので』


「すげぇな…

 わかりました。では、会話をしましょう」


『感謝します』




 それから5分程度、ここに来るまでの経緯を話している間に、どうやら言語習得が終わったらしい。


『…なるほど、スキャルさんは目が覚めたら宇宙空間で漂っていたと…失礼…酸素残量を確認します…

 はい。わかりました。

 そうですね。まずはこちらのステーションに着陸して頂いて、空気の補充をしましょうか』


「それはありがたい…んだけど、何分、宇宙船の操作はやったことが無くて…」


『ご安心ください。こちらからドッキングリクエストを出しますので、画面に表示されるボタンを押していただければ、自動で着陸出来ますよ』


「おぉ、それはありがたい」


『それでは送りますね』


『○○△✕△○○』


「っと、これか…な?」


『□△○○』


『…はい。こちらでもリクエスト承認を確認しました』


「っと、動き出した」


『それでは、これからの流れを説明しますね』


「あっ、わかりました」


『先程も言いましたが、コロニー内での敬語は襲われる原因となりますので、おすすめいたしませんよ』


「はい…わかった」


『それでは説明に戻ります。

 まず、貴方は紛れ人である可能性が非常に高いです』


「紛れ人?」


『紛れ人とは、別の宇宙、世界、或いは我々が認知していない程遠くの星系から飛ばされてきた人類の総称です』


「…なるほど?」


 異世界転移的な?


『主に、大量のスペースジャンプ失敗や、スペースジャンプ中の事故が原因とされています』


「スペースジャンプは…あれか、外見てたら強烈に酔った…」


『恐らくそれですね。

 それで、あの辺りは500年程前に大規模な戦争がありましたので…恐らくそれが原因と思われます』


「500年後に影響が来るのか…」


『それですね。

 それの影響で、研究者がこの仮説にたどり着くまでにも、かなりの期間がかかったとか』


「ほえー」


『ですが、この仮説が正しいらしいと証明されたことで、保護基金が設立されています』


「おぉ!ありがたい!」


『ということで、コロニーに着陸次第、インプラントベースの埋め込みと、言語インプラント、選択式の基礎免許インプラントのインストール…

 後は、長命化処理と、対病気ナノマシンの投与が行われます』


 インプラントベースは…確かハードディスクみたいな書き込み用の奴で、そこに翻訳アプリとかを入れる感じかな?


『基礎免許インプラント以外は、コロニー都合の処置ですので、お金の問題などは気にせず受けて下さいね』


「わかりま…わかった」


『処置は我々第三者組織たる《人工機械生命体連合》…通称《人機連》が行いますので、国からの干渉や、ウイルス等の心配もなさらなくて大丈夫です』


「そんなのあるのか…」


『ええ、ですので、追加のインプラントを購入する場合は、信頼できる機関か、中立機関を選択することをおすすめします』


「覚えておこう」


『はい。

 後は…船検ですね』


「…船検?」


『ええ、こまめに寄港していれば何の問題も無いのですが…そちらの船、どうやら500年程寄港しておられない様で…』


「Oh…」


『スキャル様は現状無一文ですので…何か故障等が見つかった際には、恐らく売却する事になるかと』


「…えっ?それまずいのでは?」


『スキャル様には現状信用が無く…保証人もおられませんので…借金で修理ということもできず…』


「しっ、仕事は?」


『売却益から用意していただく物で…なんとか…』


「保護基金から生活費の保護とか!」


『インプラントの知識が馴染むまでの期間…本来は数時間なのですが、保護と言う名目でなんとか1日分はございます』


「うそぉん…」


『中古の中でも特に安い船であれば…恐らく買えるくらいの価格に…価格に…少し交渉しておきますね』


「お願いします!」


『信用がない方でもできる仕事は、傭兵か採掘となりますので、よくお考えになって下さい』


「はいぃ…」


 なんと言うか…未来は中々厳しそうである…

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