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青い鳥は何を見る  作者: みつき
3.第2王子と庭園の主
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そうなると、残った方法は1つだけ

王弟陛下の遣いより上位のーー王族の権威にも匹敵するような人物に助けてもらうしかもう方法はないのだ

それは明らかに論理が飛躍したような発想ではあったが、シリアには心当たりがまったく無いというわけでもなかった


まず王族にも言うことを聞かせられる人物として真っ先に思い浮かぶのは彼の兄でもある陛下に他ならないものの、実際のところこれは1番会いにくい相手でもあった


そもそも王であるのだから警備の手厚い王居の奥にいるだろうし、いかに賓客対応を受けているとは言えど事前の連絡や確認もなしにそんなところまでシリアが向かったところで立ち入りを許されるわけがない

きっと途中で誰かに呼び止められるか取り押さえられてしまうはずであり、そうなれば自分はその瞬間に山猫に捕まってもおかしくはないのだ


それに数日前に会った時や王として伝え聞く印象としては王弟陛下を止めてくれると信じたいものの、やはり彼を完全に理解したとは言い難く、兄としての姿は知らないに等しい

もし王族としての体面を重視し、それこそ口を封じるためにその弟へと差し出されてしまったならば目も当てられないことになってしまうだろう


よって彼は外して考えなければならないものの、それでもまだ彼女の中には数人の候補があった


エルフェンリート王国の階級には『爵位』と『位階』というものがある

『爵位』はシリアの持つ子爵位や、伯爵位などのこと

特別な功績を立てた時に与えられるものや、騎士爵などの名誉爵位を除き、基本的な王国のそれは要は領地を持つものーー則ち領主であるということの証明だ


その中でも広大な土地を治めたりあるいは国にとって重要な拠点を担っていたりするものほどその爵位は高くなり、同時にその爵位を持つものはそれに見合うだけの能力を持つ人物やその血筋であるということを示している

それはつまり領地貴族にとっての『格』だと言っても過言ではない


他方で、貴族とは言っても決まった領地を持たず、国に仕えて働く者たちもいる

その様な者たちのために作られ、全ての貴族や役人たちに与えられているものこそがこの『位階』なのだ


これはひとことで言えば「陛下を頂点とした国内でのランク付け」であるとも言っていい

正1位の国王陛下から始まり、従1位に現在は空位の王太子殿下

正2位もやはり空席の国王妃が続き、そしてようやく従2位に近しい他の王族の方々ーー王弟陛下が続く


このように正従8位の計16位階に分かれているのだが、基本的に最下層の従8位から始まるのは平民上がりの下級役人ぐらいなものだ

貴族は正7位より始まることが通例であるが、領主はそれだけで正6位が与えられるため、現在のシリアもまさにこの正6位である

位を1つ上げることでさえも難しく、また原則として王族以外は正3位より上となることを認められてはいないその位階であるのだが、これに現在2つの例外が存在していることは、王国に住まう人間ならば誰もが知るところの事実であった


そしてそのどちらもがシリアにも縁の深いものでもある





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