Ⅳ
そうして領主となってから数年が経ち、ようやく改革にもひと区切りが着いてきたというところで叔父から一通の手紙が届いた
それは王都に来て、王城で働かないかという内容のもの
私がみんなと一緒に行ったメイフェルベリーやその周辺領の改革が目に留まり、そういった内容の話が出ているらしかった
正直に言えば、はじめは断ろうと思った
なぜならそれは私ひとりで成し得たものではないからだ
みんなで行ったことが認められるのは嬉しい
けれどもそれを自分の手柄であるかのように振る舞うことはしたくない
そう言って断ろうとしていた私を送り出してくれたのも領のみんなだった
ーー俺たちはお嬢がどれだけ頑張っていたかも知ってるぜ。そんなお嬢が認められるっていうならこれ以上嬉しいことはない
ーーあたしたちは大丈夫。こんな田舎にいるよりシリアは王都に行ってもっとたくさんの知識を得られる方が絶対向いてるよ!
ーー俺たちにとって領主さまは誇りだ。国で有名になってあの人がウチの領主さまなんだって俺たちにもっと自慢させてくれ
そんな彼らの、彼女たちの声に背中を押されるままに叔父へと返信を書き、その数日後には入城許可証が届いた
きっと王城でなら、まだ見た事のない本がたくさん読める
たくさんの知らないことに触れることが出来る
その全てで、今度はメイフェルベリーの人たちだけじゃなく、きっと王国じゅうの人々に恩返しができるようになる
そんな想いと共に、あの日の夕焼け空を駆けた一羽の青い鳥のことについて、私は今もなお調べ続けている
ちっぽけな私の想いが空を飛ぶ鳥のように、もっとずっと遠くまで届いてくれることを願って
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