十一話【道具袋】
「うん、じゃあー『召喚;白狼』」
先輩のその言葉で目の前に魔法陣が現れ、真っ白い狼が出てきた
「か、かっこいー!!やっぱ狼は定番だよねー、ほんとにかっこいー!」
「先輩、どうすんすか…餌とか餌とか餌とか住処…はどうにかなるけど…」
さすがに狼一匹分の餌は出せないぞ…
「んー?大丈夫みたい。召喚した時に扱い方も頭に入ってきたし。えっとね、まず、いなくていい時は帰還って言ったあとに名前を言ったらいいみたい。で、実際に生きてるわけじゃなくて、魔力で形作られ?た肉体に擬似的な知能…AIのことかな、が与えられるみたいだよ?あと主人の命令には絶対服従…だって」
「マジですか…」
「まじですよー」
「…一応先輩も魔法が使えたので、一旦食事とって最寄りの衣料店に行きましょう。さすがに服が一着ってのはきついし、先輩ももっと動きやすい方がいいでしょうし…」
実際、先輩の服はスカートとブーツで非常に動きづらそうだった
「むー…センスの欠片も感じないレオン君よりはいいよーだ。まぁ、動きづらいけど…。あ、あとシャンプーとか水とかいろいろ欲しいな。」
「まあ、確かにいろいろ必要ですよね。…あっ!?」
「どうしたの?」
「ファンタジーの定番といえば、アレですよ!『創造;四次元道具袋』」
今度は、ふっと目の前に現れた
「っと」
危うく落としそうになったが、何とかキャッチした
が、見かけがしょぼい。ただの皮製の巾着のようだ
「それって、やっぱり何でも入るのかな?」
「そうみたいですね…。ちょっと試してみましょうか」
そういって近くの冷蔵庫…もう使えないが…を道具袋に入れようと試みた
すると…某アニメのように冷蔵庫が道具袋の口の大きさになりながら入っていった
…どういう原理なのだろうか…
「まあ、一応荷物の持ち運びが簡単…というかそれに関してはまったく困らなくなりましたんで、いろいろ必要なものを調達にいきましょうか、先輩」
「…災害時に、勝手にお店から物を取るのは犯罪なのに…なぁ……ま、いっか、早く行こうよ。同じこと考えてる人いるかもしれないし」
「じゃあ、いきましょうか、でもどうします?流石にここにくるときと同じ方法はいやでしょ?」
「うぇぇ…思い出しただけでも…、絶対やだよ。もう」
ふむ…ならば、やっぱ、見つからないように進むしかないか…
「なら、時間はかかるけど…見つからないようにゆっくり行きますか。」
「賛成、ねぇ…もしほかに生存者がいたら助けてあげようよ、レオン君」
「わかりました…いるといいですね、生存者」




