九話【拠点】
教室の窓全てが吹き飛び生徒に突き刺さる
既のところで気が付いた俺は障壁をはって助かったが、周りは血みどろ地獄だった
「う、うあぁぁっ!!!??!?」
思わず叫んでいた
俺は康太の血がつくのも気にせず、血のついたドア開けて逃げた。
どうやらワイバーンは一体だけじゃなかったらしく、他の教室からも声が聞こえる
廊下側窓から見える中庭では先生が食われていた
息が切れるのも気にせず、走り続ける
ドンッ
誰かとぶつかった
「っすみません」
この高校の女生徒だった
いやしかし…でかいな…、何がとは言わないが
それに美人…というか美少女だ
不意のことで逃げるのも忘れてしまっていた
「いったぁ…、誰?一年生?見たことないけど…」
「あ、はいそうです。…じゃない、早く逃げないと!先輩、ここはもう危険です逃げましょう!!」
俺は何を言ってるんだろうか
知らない先輩なのに
助けている暇はないだろう?
命が惜しくないのか
先輩を抱えて走れるのか?
俺は
美少女とか今は関係ないだろうが
早く
いけ
安全な場所に
走れ
身を守るために
ここは現実だ
夢じゃない
だから
見捨てろ
人を
いや
できるわけがない
魔法があれば
先輩を抱えていけるのに
そうか
「魔法だ!!」
ここは異世界だ
さっき再認識した
生身じゃ抱えられない?
魔法を使え
ならばできる!!
「先輩っ失礼しますっ!!!!」
「ふぇ?」
返事も聞かず抱える
「『身体強化』っ!!」
俺は一気にダッシュした。目的地に向かって
とんでもないスピードでモンスターさえ、ワイバーンさえ振り切って走る
目的地、つまるところ中学校の頃使っていた“秘密基地”にたどり着いた
秘密基地とは言え、ただの廃墟となったパチンコ店だが
ここのパチンコ店は二階に職員用の、寝泊りできる部屋やキッチン、シャワー室がある…電気はつかえないし、水も出ない、火もつかないが
まあそこの二階の一室に駆け込んだ
この部屋は俺たちが使っていた故にいろいろ集めてある
ソファー、机、毛布、絨毯…
さらに、鍵もかかるし窓は板で見えなくしてある
真っ暗だがロウソクや懐中電灯、電池でつくランプもある
そこでランプを付け、抱えていた先輩をソファーに下ろす
「ふぅ…って、先輩、気絶してるし…」
しゃーない、事情説明の前に一回への階段を塞ぐか…
いろいろ持ってきて、塞いだ。とは言っても冷蔵庫やタンスなどでかくて重い家具を持ってきてドアの前におき、その上で隙間に雑誌とかいろんなものを詰め込んだだけなのだが




